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第二章 惑星移住――「第二の地球」幻想と現実
まずは「惑星移住」から考えよう。
火星移住、月面都市、スペースコロニー計画は、21世紀のSF的ビジョンに留まらず、実際にイーロン・マスクのスペースXやNASAの長期計画として現実味を帯びている。
だが、地球外惑星は、環境が過酷すぎる。
重力・大気・磁場・気温・水資源……これらを完全に「地球並み」に調整するには、現代科学の限界を遥かに超えたコストと技術革新が必要だ。
しかも、100万人単位の移住には、「人口爆発」や「文明維持」という観点で非現実的な難題が山積みである。
惑星移住は「人類種の絶滅リスク回避策」として意味はある。
だが、地球文明そのものの大多数を維持する手段にはなりえず、「全人類の生存様式」としては「一時避難・バックアップ」に近い位置づけになるだろう。




