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VS ~ 代償 ~  作者: 邑 紫貴
溺愛の業火

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俺様*溺愛:side和叶

俺様*溺愛:side和叶



家に帰って、自分勝手な涙に情けなさ倍増。

覚悟が出来ていない。

求めた自分が、あの後に続いたはずの行為を、予想できていなかったのだと。

安易にキスして、温もりや癒しを求めて。

彼の理性が嬉しくて、足りなくて。

『欲望のままに』

彼が望んだ事は、自分と違う。

私は、松沢くんが来なければ流されるだけ。そして逃げた。

『どこまで許してくれる?』

どこまででも。

ただ一颯くんの愛情に流されながら、逃げ道を探している。卑怯な自分。

時間がどれだけ経っても、解決しない。答えが出ない。

また『あんな事』が、あったのに。

今度は、自分から望んだはずなのに。



次の日に普通を装う事も出来ず。気まずい1日。

そして放課後。二人だけの教室。

「ごめんな、和叶。」

どうして、あなたが謝るの?

「悪いのは私。」

覚悟しても私は、きっと逃げてしまう。

彼に謝らせ、心が痛むのに足は後退。

彼の右手が私の顔の横に置かれ、窓際に追い詰められてしまった。

あれ、これって窓ドン?

一颯くんの近づく顔に、思わず手の平で防御。

しまった。

彼の目は私を責めるように細くなる。

謝らないといけないんだけど。今、それを言えば不味いような雰囲気。

私の口は、言葉が出ずに閉じてしまう。

そんな私の様子に、ため息が出たのか熱い風が手に当たる。

私の身体が少しだけど反応。

ずっと見つめていたから、それを見逃すはずがない。

一颯くんは私の手首を捕らえる。

状況に付いて行けず、戸惑っていると……手の平に生暖かい感触。

背筋がゾワッとするような感覚。

柔らかい感触は滑るように、指の間まで移動。

彼の舌が、私の指を包むように舐めとる。

息苦しくて、唾液を呑み込んだ。

「あっ。私の手、汚いから。ヤダ、止めて。」

必死で彼の掴む手を振りほどこうとするけど、離してくれない。

目は私を睨んだまま。

「ごめんなさい。」

彼から逃げられず、好きなのに恐怖が襲う。

「和叶、謝らないで。大丈夫、君を汚すことはしない。……まだ。」

私に覚悟がないのを知って、追い詰めたんじゃない。

私が彼を追い詰めてしまったのかもしれない。

恐怖とは違う感情。

彼に対する愛しさと、自分に対する情けなさ。

嫌われたくないのに、自分の我儘に気落ちして。

「ねぇ。俺の事、好き?」

彼は私の指に軽く口づけ、目を閉じた。

「一颯くん、私はあなたが好き。」

一颯くんは目を開け、顔の角度を変えて、私の小指の下辺りに噛みついた。

歯が喰い込んでいるけど、甘噛み程度。

私の反応を見ながら何度か繰り返す。

「あなたの愛情に流されたい。」

私を逃がさないで。捕らえていて欲しい。

逃げ腰なのを知っているよね。だから私の気持ちを、あなたは確かめる。

一颯くんは口を離して、噛みついた部分を舐めとった。

「深いキス、してもいいよね?」

捕らえられていない方の手を彼の胸元に当てて、自分から距離を更に縮めた。

彼は両手を私の頬に当て、額から鼻筋に唇を滑らせる。

「俺の事、好きなら……いいだろ?」

もっと強引だった彼が、慎重なのは気のせいじゃない。

欲求を満たそうとするのは同じ。

すれ違うような感覚に膨らむ気持ちは、もどかしさ。

「好きだから、もっと求めて。」

顔を上げ、一颯くんに自分から唇を重ねた。

細めた視界に彼の視線。

一颯くんは、ついばむ様なキスを繰り返す。

それに自分が応えているのか分からない。

彼の指が私の口に触れて、息継ぎに開いた隙間に入り込む。

閉じられない状態で、深くなっていく口づけ。

舌の柔らかさ。息苦しいような熱。

自分で触れない場所が、刺激を与えて敏感になる。

力が抜けて、彼の腕に支えられながら床に座り込んでしまう。

それでも続く口づけと、優しく体に触れる手。

彼の愛情に応えて淫ら……




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