冒険者
「さすがはオーキャラさんですね」
いつの間にか二人の傍にいた少女がいた。彼女は僧侶の服を着ている。
髪は長く、後ろで縛っている。メガネをかけており、知的な雰囲気を出している。
「お久しぶりです。私の名前はメイといいます。よろしくお願いします」
「こちらこそよろしく頼むよ」
「ところで、これからどうするんですか?」
「とりあえずは冒険者として経験を積むためにクエストを受けるつもりだけど……」
「じゃあ、一緒に行きましょう。私は回復役なので、戦力になりませんけど、荷物持ちくらいはできますよ」
「ありがとう。助かるよ」
「そうなんですよね。オーキャラさんの魔法は強力ですが、一人で戦うのは難しいですよね。私の方も回復魔法しか使えなくて、戦闘では役に立てないと思います。お互いに協力していきましょう」
「その通りだね」
こうして三人の冒険が始まった。
三人は冒険者ギルドに向かった。冒険者の登録をするためである。冒険者にはランクがあり、下から順にF,E,D,C,B,Aとなっている。それぞれのランクに応じて受けられる依頼が異なる。冒険者が受けることのできる仕事の種類は異なる。例えば、Fランクの仕事は薬草採取などが多い。しかし、Eランクになるとモンスター討伐の依頼も受けることができるようになる。Bランク以上となると指名依頼を受けることもできる。
冒険者は基本的に自己責任で仕事をすることになっている。しかし、冒険者に何かあった時に助けてくれる組織が存在する。それが冒険者ギルドである。冒険者は冒険者ギルドに登録することで冒険者になることができる。冒険者ギルドは冒険者たちを取りまとめ、管理する組織である。冒険者ギルドは国から独立した機関であり、冒険者を取り締まることはないが、冒険者に対してある程度の強制力を持っている。
冒険者ギルドは冒険者同士の争いに介入したり、冒険者からの相談を受けたり、冒険者の死亡が確認された場合、冒険者カードを回収するなどの業務を行っている。冒険者カードは身分証にもなる。冒険者カードを持っていなければ、街に入ることができないというわけではない。しかし、冒険者カードの提示を求められることが多い。また、冒険者カードは冒険者であることを示すものであり、冒険者であることを証明するものでもある。
冒険者になるためには試験を受けなければならない。筆記テストと実技のテストがある。冒険者になりたい人はこの試験に合格する必要がある。冒険者になれば、国から補助金が出る。冒険者の中にはモンスターを狩り、生計を立てている人もいる。モンスターを狩り、素材を売ることで収入を得ている。
オーキャラたちはギルドの受付嬢に話しかけた。
「こんにちは」
「はい、こんにちは」
「私達は今日、初めて冒険者になろうと思っています」
「そうですか。それなら、まずはこの書類を読んでくださいね」
「わかりました」
「それと、この水晶に手を置いてください」
受付嬢が取り出したのは透明な球体であった。オーキャラはそれに触れた。すると、文字が表示された。
「はい、結構です。これであなたたちの情報は確認しました」
「ありがとうございます」
「あと、こちらの冊子に冒険者としての心得や注意事項などが書かれています。よく読んでおいてください」
「はい」
「それでは、頑張って下さいね」
「頑張ります」
「それじゃあ、行こうか」
「そうですね」
「ええ」
三人組の冒険が始まった。
「まずは何から始めようか」
「そうですね。やはり、最初はクエストを受けてみるべきでしょう」
「そうだね。クエストをこなさないとお金も稼げないしね」
「でも、クエストってどうやって探せばいいのかしら」
「それは簡単だよ。あそこの掲示板を見てごらんよ」
オーキャラは壁の方を指差した。そこには様々な紙が貼られていた。
「あれは依頼書だよね」
「うん。あそこに依頼内容が書いてあるよ」
「どれどれ」
メイは依頼書を眺め始めた。
「これなんかどうでしょうか。ゴブリン退治です」
「うーん。悪くはないけど、いきなり討伐系のクエストを受けるのはどうかと思うよ」
「どうして?」
「討伐系は人気がないんだよ。討伐系の依頼は報酬が安く、リスクが高い。だから、あまり受ける人がいないんだ」
「そうなんですか」
「それに私達はまだ冒険者になって間もない。実績もないのに討伐系の依頼を受けるのは不自然だ。他の冒険者に怪しまれるかもしれない」
「確かにそうかもしれませんね」
「じゃあ、どんな依頼を受ければいいんでしょう」
「こういう時はギルドの職員さんに相談してみるといいんじゃないかな」
「ギルド職員さんですね」
「そういうこと。ちょっと待っていてくれ。今、呼んでくるよ」
オーキャラは依頼書が貼ってある場所に向かった。そして、一人の女性に声をかけた。
「すみませーん」
「はい、なんでしょ……」
女性はオーキャラの顔を見ると固まってしまった。彼女はオーキャラに見覚えがあったのだ。
「あの……どちら様でしたっけ」
「ああ、失礼。私はオーキャラと言います」
「あっ! 思い出しました。以前、ギルドに来られた方ですよね」
「そうですよ。それで、相談したいことがあるのですが、よろしいですか」
「もちろんですよ。何でも聞いてください」
「それではお言葉に甘えて。最近、冒険者になったばかりなのですが、何か良い仕事はありませんかね」
「冒険者になったばかりですか。それなら、薬草採取とかがオススメですよ」
「薬草採取ですか。なるほど。他には何かありますか」
「モンスターの素材収集の依頼などもいいと思います。モンスターを倒せば、その素材を入手できます。モンスターを狩れば、素材を得られ、お金を稼ぐことができます。
他にも護衛の仕事などもあります。商人の護衛の仕事でしたら、比較的安全です。ただ、モンスターと戦うこともあります。モンスターと戦うことは危険です。しかし、報酬は高額です。モンスターを狩るだけで大金を手にすることができます。
また、モンスターを狩った証拠として素材を持ってくることができます。素材は冒険者にとって貴重な収入源となります。モンスターを狩ることは冒険者の醍醐味の一つと言えます。モンスターを狩り、素材を持ち帰ることで冒険者としての実績を積むことができる。それが冒険者になるメリットと言えるでしょう」