悪魔神官
オーキャラは魔法使い達に呼ばれた。
「どうしました? 皆さん集まっていますけど」
「実は頼みたいことがあるんだよ」
「なんですか?」
「最近、悪魔神官に率いられた魔王軍が活発になっているという噂を聞いたことはあるかい?」
「はい。知っていますよ」
「それで我々にも被害が出ているというわけなんだ」
「大変じゃないですか!?」
「そこで君に悪魔神官の討伐を依頼したいと思っているのだが、引き受けてくれるだろうか?」
「もちろんですよ! 任せてください!」
「頼もしいな」
「早速出発してきます!」
こうしてオーキャラの冒険が始まった。
街を出ると、そこには巨大なドラゴンがいた。
「うわっ! いきなり強敵と遭遇してしまいましたよ!」
しかし、ここで引き下がるわけにはいかない。
オーキャラは勇気を振り絞って立ち向かった。
「くらえ! 必殺・グルメソード!!」
すると、剣から虹色のオーラが出てドラゴンを一刀両断にした。
「やったぞ!」
それからというもの、次々とモンスターを倒していき、ついに悪魔神官のもとまでたどり着いた。
「よく来たな。だがここまでだ」
「くっ! 強い……!」
「お前の力を見せてみろ!」
「こうなったら奥の手を使うしかない!」
そういうとオーキャラはグルメ魔法を発動させた。すると、目の前に大きなどんぶりが現れた。そして中からはラーメンが出てきた。
「これが私の究極の奥義だ! 受け取れぇぇ!!!」
「そんなもので我を倒すことなど不可能だぁ!!」
そう言いながら悪魔神官がラーメンを食べた瞬間だった。
「ぐああああっ!! うまいいいいっ!!!」
悪魔神官の体が光り輝き始めた。
「これはまさか伝説のグルメ魔法の力なのか!?」
「そうだ! この力は食べるほど強くなるのだ!」
「すごいじゃないか!」
「これで貴様も終わりだ!」
「まだ勝負はこれからだ!」
「いくぜ! 俺の必殺技を食らえ!!」
「こっちだって負けないぞ!」
二人の激闘は続いた。そして戦いの末、勝利したのはオーキャラであった。
「見事だ……」
「ふぅー……。なんとか勝てたみたいですね」
「約束通り宝箱を置いておくぞ」
「ありがとうございます!」
こうして無事に宝を手に入れたオーキャラであったが、その帰り道で事件は起きた。
「お腹空いたな~」
グゥーッとお腹が鳴る音が聞こえてきた。
「どこかに食べ物はないかな?」
キョロキョロと見渡していると、そこにあったのは大きな木の実が落ちている光景だった。
「あれなら食べられそうな気がするぞ!」
急いで駆け寄ると、それを拾い上げて食べようとした。しかしその時、後ろから声をかけられた。
「おい、そいつを食べるんじゃねぇ!」
振り返るとそこには恐ろしい顔をした男の姿があった。
「ひぃっ!」
驚いている隙に男はオーキャラの腕を掴むとそのまま地面に押し倒した。
「痛いです! はなしてください!」
必死に抵抗するもののビクともしない。
「うるさい! 黙れ!」
男が拳を振り上げた時、オーキャラの目には涙を浮かべていた。
(怖いよぉ……)
もうダメかと思った次の瞬間―――
「そこまでじゃ!」
どこからか老人の声が響いたと同時に空から杖のようなものが降ってきた。それは見事に男の頭に直撃し、その場に倒れた。
「大丈夫かね?」
「はい、助かりました」
「ところでさっきの男は何者なんですか?」
「あやつは魔王軍の幹部の一人、悪食のバズだ」
「幹部だと!?」
「奴め、わしの育てた木の実を食べようとしておったので注意しようとしたのだが、聞く耳を持たなかったわい」
「なんてことだ……!」
「まぁ気にせんでもええよ。それより怪我はなかったかい?」
「はい!それでは私は行きますね!」
元気よく走り去っていくオーキャラを見て、老人は呟いた。
「あの子には何か不思議なものを感じるのう」
こうしてオーキャラの冒険は続くのであった。




