王女の結婚
王女は結婚することになった。相手は隣国の貴族の息子だった。二人は結婚式の準備に追われることになった。そこで、二人は料理を自分たちで作ることに決めた。しかし、料理の経験がない二人は苦戦していた。そこで、オーキャラに相談することにした。
「ふむ……。料理を教えて欲しいというのですか」
「はい。お願いします!」
「分かった。引き受けます」
こうしてオーキャラの料理教室が始まることとなった。
「では、最初に基本的なことから教えます」
料理の基礎から学ぶことになった。オーキャラの教え方は丁寧かつ分かりやすかった。おかげで、すぐに料理が作れるようになった。更に、新しい料理を教わることもあった。
「よし。今日はここまでにしておきましょう」
「はい。ありがとうございました」
「うむ。また明日会おう」
オーキャラはそう言うと帰って行った。
(オーキャラはとても優しい方だな。私のような者に料理を教えるなんて……)
王女は感謝していた。だが、同時に申し訳なく思っていた。何故ならば、彼女は自分の料理の腕に自信がなかったからだ。しかし、そんな彼女にオーキャラは言った。
「王女殿下は料理の腕が良いです。だから安心できます。最高の料理を作って下さい。応援しています」
その言葉を聞いて、王女は自分の料理の腕を信じるようになった。そして料理を作ることに専念した。その甲斐あって、王女の腕はかなり上達した。結婚式当日、花嫁衣装を着た王女を見て、オーキャラは感動した。オーキャラは王女の料理をとても美味しいと言った。それを聞いた瞬間、王女は涙を流すほど喜んだ。そして、料理作りに一層励み始めた。
それから数年後、二人の子どもが生まれた。女の子の方にはアリサという名前が付けられた。男の子の方の名前はシンヤと名付けられた。この子は将来どんな大人になるのか楽しみである。
オーキャラは料理を作り続けた。料理はどんどん美味しくなっていった。そして、ついに完成する日が訪れた。
完成した料理を見たとき、ボールとメイは驚いた。なぜならば、それは今まで見たことがないような美しい見た目をしていたからだ。
「これが……オーキャラの最高傑作なのか?」
「はい。この料理こそ、私の最高傑作です」
「そうか……」
「素晴らしいわね……」
二人は感嘆の声を上げた。それから、三人で食事を始めた。最初のうちは緊張していたが、徐々に慣れてきた。
「美味いな……」
「ええ。本当に美味しいわね」
「良かった。二人に喜んでもらえて……」
オーキャラはホッとした表情を浮かべた。そして、料理を食べながら思い出したように話し始めた。
「実はですね。私は料理人としてある人に料理を教えたことがあるんですよ」
「ある人?」
「誰のことかしら?」
「実は――」
オーキャラは経緯を話し始めた。ボールたちは黙って話を聞いていた。やがて、全てを語り終えた後で尋ねた。
「どうでしょうか? あの時の私が教えた少年は立派な大人になりましたか?今頃、どんな人生を歩んでいるのでしょうね……」
「さあね……」
「きっと立派に成長していることだろう」
「そうですか……」
オーキャラは嬉しそうに笑った。そして、心の中で呟いた。
(もしも、もう一度会うことができたなら、その時は改めて礼を言いたいものだ……)




