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城の料理人として働く

ある日のこと。オーキャラの元に手紙が届いた。差出人は国王だった。内容は「城の料理人として働かないか?」というものだった。オーキャラはすぐに返事を書いた。すると、数日後、再び手紙が送られてきた。そこには「娘の料理を作るために是非とも城に来て欲しい」という内容が書かれていた。

オーキャラは悩んだ末、城に足を運ぶことにした。すると、国王は大喜びして彼を歓迎した。早速、オーキャラは娘のために作った料理を振る舞った。その料理は素晴らしい出来栄えだった。オーキャラは城で働くことになった。

「よろしくお願いします」

オーキャラは城の厨房に入るなり挨拶をした。すると調理長から歓迎された。

「おお! 君か。噂ではグルメ魔法使いだと聞いているぞ。是非とも腕を振るってくれ!」

オーキャラは早速仕事に取り掛かった。まずは食材の下処理を行う。次に鍋を使ってスープを作る。最後にメインディッシュとなるステーキを作った。これらの料理は全てオーキャラが作ったものである。出来上がった料理を見て調理長は満足げに笑った。

「素晴らしい出来だな。これならすぐにでも客に出せられるな」

オーキャラは嬉しくなった。今まで作った料理の中で一番美味しくできたからだ。

「ありがとうございます」

「うむ。君は若いのに大したものだよ。ところで、どうしてこんなに早く料理ができたのだ? 普通はもっと時間がかかるはずだが……」

「それはですね――」

オーキャラはグルメ魔法のことを話して聞かせた。すると、調理長は感心すると同時に呆れた。

「なんと便利な能力なんだ。それがあれば誰でも簡単に一流シェフになれるじゃないか」

「そうでもないです。グルメ魔法は料理が作れるだけです。レシピを知っているだけでは意味がないのです。料理は作る過程も重要になります。例えば肉は焼き加減や調味料の量など細かい調整が必要です。そういったことまで全て理解していないといけません。また、同じ材料を使ったとしても作り手によって味が変わることもあります」

「なるほどな。確かに君の言う通りかもしれないな」

「はい。だから私は努力しました。料理の勉強をして、実際に自分で作ってみて、何度も試行錯誤を繰り返しました。その結果、今の私がいるんです」

「そうか……。そこまで考えているとは大したものだな。よし。これからは俺も協力しよう。一緒にやっていこうぜ」

「はい」

こうして、二人は意気投合した。それからは二人で協力して料理を作り続けた。やがてオーキャラの料理の評判が広まっていった。「あの料理は誰々が作っているらしい」という噂が流れ始めた。そして、いつしか「あの料理人は凄腕の料理人である」という評判が広まった。更に噂は広がり続け、「あの料理人の名前は何だろう?」という話になった。

そこで、国王が自ら説明した。

「皆のものよ。よく聞け。この者は我が娘の専属料理人にしてやった者だ。今後、この者の料理を食べることができる娘を羨ましく思うがよいわ!」

その言葉を聞いて人々は驚いた。まさか王女様のお抱えになるなんて……と思ったからである。しかし、同時に納得していた。何故ならば、その料理人の腕は誰もが認めるものだったからだ。そんな人物だからこそ、お姫様に召し上げられることになったのだろうと察したのである。


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