国王への報告
オーキャラとボールは宿に泊まった。次の日になった。
「それにしても、お腹が減ってきたなあ」
オーキャラは言った。
「そういえば、もう昼過ぎだったっけ? じゃあ、どこかでご飯を食べないと」
「でも、お金がないよ」
「大丈夫だよ。いざとなったら、私がなんとかしてあげるから」
「そうなんだ! すごい!」
ボールは感心した様子で言う。オーキャラは町の中に入った。そして、適当な店に入る。
「いらっしゃいませ」
店員さんが挨拶をした。
「何名様ですか?」
「二人です」
オーキャラは答える。
「では、こちらへどうぞ」
店員さんに連れられて、オーキャラたちは席についた。メニュー表を見る。すると、「スペシャルステーキセット」という料理があった。値段は500円である。
「これください」
オーキャラはその料理を注文した。しばらくして、その料理が来た。とてもおいしそうである。
「いただきます」
オーキャラとボールは食べ始めた。
「おいしいね」
「本当においしいですね」
二人は感想を言い合う。
「ごちそうさまでした」
オーキャラとボールは王城へ行く。
「ただいま帰りました」
オーキャラは報告する。
「お疲れ様」
国王は労いの言葉をかけた。
「それで、何か収穫はあったかね?」
「はい」
オーキャラは答える。
「牛鬼の集団に襲われました」
「牛鬼の集団だと?」
国王は驚いた。
「牛鬼の集団がこの町に近づいてきたのか」
「いえ、違います」
オーキャラは否定する。
「私たちが倒したんです」
「君たちが?」
国王は信じられなかった。
「はい。私はグルメ魔法という魔法が使えるのです」
「グルメ魔法?」
「はい。グルメ魔法とは、あらゆるものを食べ物に変えることができる魔法なんですよ」
オーキャラは自分の能力を説明した。
「それは凄いな」
国王は感心した。
「ぜひ、その魔法を教えてくれないか?」
「いいですよ」
オーキャラは快諾して、グルメ魔法について説明を始めた。
「グルメ魔法・チーズバーガー」
オーキャラは唱える。すると、目の前にあった箱がチーズバーガーになった。
「おおっ!」
国王は感動した。
「これがチーズバーガーなのか」
「そうです」
「美味しそうだな」
国王は感想を述べる。
「食べてみてください」
オーキャラは勧めた。
「それなら、遠慮なくいただこうか」
国王は一口食べる。
「これはうまい!」
国王はとても喜んだ。
「こんなにも美味しいものがこの世にあるなんて……」
国王の目には涙さえ浮かぶ。それほどまでに感激しているようだ。
「ありがとうございます」
オーキャラは感謝の意を示す。
「では、また仕事に戻りますね」
オーキャラは退出しようとする。
「ちょっと待ってくれ」
国王はそれを引き止めた。
「なんでしょうか?」
「実は頼みたいことがあるんだ」
「どんなことですか?」
「魔王を倒してきてほしいのだ」
「えっ!?」
オーキャラは驚く。
「どうしてそんなことを頼むんですか?」
「最近になって、魔物の動きが激しくなってきたんだよ。このまま放っておいたら、いずれ大変なことになるだろう」
「なるほど」
オーキャラは納得した。
「だから、魔王を倒してきてくれないだろうか? もちろん、報酬も出すからさ」
国王はお願いする。
「わかりました。引き受けましょう」
オーキャラは承諾した。こうして、オーキャラとボールの旅が始まったのであった。