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11-8 答え合わせ

遅くなりましたー!

すいません、残業のせいですね(違う)

若干ばかり伏線回収しました。



(??? 洞窟内)



「まったく…昨日は清水が暴走したって聞いたしよぉ

吉井が瑠香の手当てで忙しくなったってのに

川越…おまえはスルメを炙るな!

腹が減るだろうが」


「にゃ…お腹減ったんです」


「お前もいうこと聞かん坊か!」





ここにいる全員に水上大尉はみんなに言ってやる!

みんなもう…本当に…ゴーイングマイウェイすぎる!

今は令和…敵性語の一つや二つを使ったとて何も言われぬがな。

ここに瑠香が来て、何に感化されたか知らぬが一応に弾け飛びすぎだ!

昨日の夜もそして今も修行の一環としてやっているこの項目。





「フォァァァァァ…ヒィァァァァァァ!!」


「そうだぁ、いいぞ!

感謝だ…感謝をしろ瑠香!

暑く熱せられた鉄鍋を振るう、紹興酒を入れ米をパラパラにする…

そうこれこそ、挺進兵となるべく道ぞ!」


「刻みねぎとチャーシューは準備できた

いつでも入れられるぞ、そうだ…もっと感謝を…感謝の気持ちを込めるのだ空の子よ

空挺の子…瑠香!」


「レンジャァァァァァァ!」






ちょっとぉぉぉお、おかしいだろうがぁぁあぁ!!





「お前らおかしいだろ!

瑠香も気づけよ、なんでお前ら特訓してないの!?

なんで料理してんのよ?!

今日の献立何作ってるのか知らんが!」


「誰かに言われた気がするんです水上1尉…

感謝の気持ちを持って…○一族秘伝のパラパラ炒飯を作れと

彼らの作る炒飯こそ…真の空挺隊員への道だって!」


「なんでだよ、なんでそこで○一族が出てくるんだよ!

一体何でそこにこだわりを持ってるんだ?!

他の連中と止めろよ!?

これじゃあまるで、モ○ズキッチンだよ!?」

 





だめだ…俺の話なんて聞かないで瑠香はまた鉄鍋振るってるし。

鈴木勝と河本剛は2人揃って具材切り刻んでるし…。

武器係の目つきの悪い純朴少年の中村直哉は…だめだ89式に見惚れてやがる。

他の連中は訓練の下準備していねぇし…もうやだこの人たち!!

もういい加減お前ら○一族の炒飯は忘れろぉぉお!




(習志野駐屯地 1300 会議室内)





「財前師団長…

苛立つのはわかりますが、どうか落ち着いてください

音ゲーするのやめてください!」


「今いい所なんだよ

るっちゃんが帰ってきた時に驚かせてやるんだ

父さんの方が上だって…ちょっと、田中3佐!

刀を締まってください

ちょっと…許してください、何でもしますから!」


「こんのぼんずがぁ、さっきから聞いていれば…」





あー、なんだか夫婦漫才が始まりそうです。

どうも私は、習志野駐屯地で勤務しています。

長船瑛太と申しますが、今回この場所にいる理由は俺たちの妹分になる財前瑠香奪還作戦のためにここにいるのです。

今回は財前師団長が指揮を取るって言ってたんですが俺の思う財前陸将のイメージと少し違うような。




「もう、いい加減にしてくださいな!

僕のことを何だと思っているのですか!?

ここまで調べたのに恩義も何もないのですか!?

財前誠中将…閣下の方がよかったですかな?」



「お早いですね、調べ事がお得意のようだな」




入口に目を向ければ、スーツ姿に前髪を右分けにした良いところの出身と言わんばかりの色白な男性が立っていた。

瑠香から聞いていた白石富治さんで隣に誤り倒している女の人はその奥様で副検事の結衣さんかな?

それにしても2人とも…美男美女すぎじゃないか?





「練馬と習志野駐屯地の精鋭の皆さんこんにちは

僕もこの後、差押とか色々いかなきゃ行けないところがあるのでとっとと終わらせましょう

簡単な話です

財前師団長…あなた大事なことをここにいる人たちに言ってませんよね」




瑠香が、空の子であるということ



「それを…どうして知っているんです?」


「僕の能力を舐めないでいただきたい

でも僕が話すのでは面白みがありませんので

今回は僕の優秀な副検事であり…しゅきぴーな結衣に話してもらいましょう

さぁ結衣、言っておやりなさい

結衣の捜査と僕の推理の答え合わせといきましょう!」


「…では…はじめますね」




この事件を解説するには色々と時間がかかりました。

神前トメ子さんと松造様に聞いて、船橋市役所にも戸籍を問い合わせてなんとなく掴んだ結果です。

まず、瑠香ちゃんがなぜ空の子と言われたのか。

それはこの習志野駐屯地に長く続く伝説が原因です。

空の子の伝説は義烈空挺隊のメンバーであった人物がことの発端です。

初代空挺団長であった衣笠さんという方に、伝説を残して熾烈な戦場で亡くなられました。

戦後、伝説は脈々と受け継がれていく中で外部にもれある人物の耳に入りました。

光の楽園という新興宗教で大司祭と呼ばれた人物になります。

平成初期にその隊員の親族がその新興宗教の母体で宗教関連と知らず働いていました。

後にその施設に訪問者が来て、その施設で行われているいじめのようなものを目の前で止めたのです。

それがきっかけで2人は巡り合い惹かれあったのです。

しかし、ある出来事に遭遇し…訪問者は翼者と呼ばれる存在に変わってしまった。

何とか逃げきった2人は船橋市に住み2人の子供に恵まれましたが、ある日に事件が起こります。




「殺されたのは神前真奈美さん

結婚されて改名されてからは、財前真奈美さん

財前誠さん…あなたの奥様ですよね」


「…」



宗教施設側の人間は真奈美さんを殺害しただけに飽き足らず、その後も2人の子供の命と翼者になった財前さんの身を狙った。

理由は簡単です…2人の子供である修くんと瑠香ちゃんに伝説を残した隊員の能力が開花し、加えて翼者の特徴である高身体能力などの二つを持つその存在を欲しがっていたから。

伝説を残した隊員の方の名前も今回、瑠香ちゃんから見て四頭身以上の親族の戸籍を船橋市役所で調べて発見しました。



「その隊員の方の名前…旧姓は川越忍

結婚されてからは神前忍…義烈空挺隊のメンバーの1人

そして神前真奈美さんの祖父、修くんや瑠香ちゃんの曽祖父になります」



「どうです、百点満点でしょう!?

さぁ僕と結衣を褒めちぎりなさいな財前誠!

思いっきりハグしてください源一郎様!」


「白石…ハグはせん、それに真実とて言っていいことと悪い事があってだなぁ?!」




なんで終始、財前師団長は黙ったままなんだ?

翼者だって事は…光の楽園と繋がっているって事なのか?

それ以前に瑠香や修が空の子だったって…どうゆう事だよ!?

何が何だかわからない…どうすれば?!




「はぁ…光の楽園のことは皆知っている通り

真奈美はそこの構成員に殺されたのは事実

翼者として作り替えられたこともまた然り

空の子の伝説についてもあながち間違いないだろう

こうやって俺や坂口空挺団長の代まで残っているくらいだ

だが…いかなる理由、理屈があったとしても俺は

伝説を…神前忍をこの手で殺すだけだ」






なんだ、財前師団長が一瞬黒い影みたいなものが出てきたような?

気のせい…なぁ修、何にそんなに驚いているんだよ。

…あ。





『シュウ…イタ…ルカ…イナイ.サガス』

前半、瑠香は炒飯を作っていました…修行と称して。

こんな軍隊嫌だというよりも、ぶっ飛んだ兵隊さんを書きたかったってのがあります。


後半の答え合わせは、財前にとっては図星ではなく「だから何?」って言わせたかったのと忍の名前を知って確実に息の根を止めると決めた瞬間です。

白石も結衣も名前や事実を話したのはある意味間違いであり、正解です。



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