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2-2 なんじゃこりゃ!

お疲れ様です

ボチボチ書いています。

最近ものすごく甘い物が食べたくなる季節です

練馬駐屯地内、宿舎





おいおいおいおい

待て待て待て待てマテチャ

あの?

これなんですか?

私の布団しっちゃかオブめっちゃかになってるんですけど。

私が使っているのは二段ベットの下の段

そこに物が散らかってるだけならいいけど上のベットのヘリに毛布が置かれてるし




とりあえず、何がどうなってるか整理しよう




まず、朝起きて部屋の前の廊下に出て点呼って言う名の健康チェックを受ける。

布団をやり方リスト見ながらたたむ。

朝ごはん食べる。


ここまではいいよ


次に貸し出されている制服にとどめのアイロンをする

村上さんのチェックを受ける

オッケーもらって式にでる。

帰ってくるで今ココ。






「おかしなことした要素ないじゃん…。は?」




何がどうって言うよりもただ頭が真っ白になった。

ちゃんとやってると思っていたのに。

上布団はぐしゃぐしゃに丸められてベットに置かれている。

綺麗に畳んだシーツが広げられて部屋の隅にある椅子にかけられてる。

枕は立てられて枕カバーと分離してさっきの椅子のところに置かれてる。

最後に一番泣きそうなのはマットレスが立てかけられてること。





「まじかよー。 あれ?何この紙? しかも可愛いウサギの絵が描かれてるし」



ベッドの近くに置かれている私専用のロッカーの扉のところに、一枚の紙切れがお寿司柄のマステで貼られていた。



「入隊おめでとう!

これから大変だけどたくさん頑張ろね!

私からの入隊祝いだ

いつも入ってくる新隊員よりも神前がベットメイク上手だし、俺より綺麗だから嫉妬して布団飛ばしたよ。

テヘペロ。

と言うことで、昼飯行きます

田中3佐と師団長より



追記、久々に台風したからおじさんたちは明日筋肉痛になりそう。

それと今日の昼飯は味噌ラーメンと豚カツだよ。」







なるほど、だから田中3佐汗だくだったんだー

ふーん

そっかー

ふーん………



「ふざっけんなー! ああああああああああああぅん!

ああああああああああああああああああああああああ!」


「盛大にやられたね、って言いたいところだけど急いで元に戻すよ!」


「村上さん、これなんですか?」


「説明は、片付けながら教えてあげるから!

今は時間がないよ!」



「だぁ!」





この時私は、思い出した。

私たちがあの日味わった苦しさを。

牢屋に入れられた恐怖を。

そして、検閲があることを。

私が、テレビで聴く自衛官候補生や一般曹候補生が受ける訓練と味が異なる訓練を受けることを。

今まで、女性自衛官が禁忌とされてきたある訓練課程に私は心身ともに強くなるの言う名目で訓練生となる。






レンジャー





それは、全自衛官のうち数パーセントの選ばれし者が訓練を受けクリアした時に貰える称号。

その任務は前線で活動する味方部隊よりもさらに敵陣地に近づき、奇襲・破壊・情報収集と多岐にわたる活動が求められる。





今までWAC(ワック)つまり女性自衛官がレンジャーになることは出来なかった。

そこには、いつ任務中に殉職するかわからない。ただでさえ訓練中に死亡するケースもあるとして門戸が開くことはなかった。



今回…私がその一陣となったのはやはり強くなりたいと言う思いが何よりも強くあると言う事。

入隊式の前に行われた、たった一人の体力テストで男性隊員が腰を抜かすほどいい持久走の記録を出し、心理テストでも適正ありと判断されてしまった。

その他筋力系は普通よりちょい上くらいとしか聞いてない。





「村上さん、レンジャーの訓練ってキチィですよね?」


「布団飛ばしの後片付けが可愛いものよ?」


「そうですよね。お腹痛くなりそう」


「運が悪いよね。よりにもよってうちの中隊が受け持ちだもの。」






うちの中隊

つまり田中3佐が持っている人たちが教育を行うらしい。


どのレンジャー教育を受け持つ中隊の中でトップクラスできついと言う話が出るくらいだ。

怪我で辞退する人を除けば、そんなきつい中でも続けようとする人が多く、どの教育部隊よりも脱落者が少ないらしい。






なにこの矛盾点

まぁ考えるだけ無駄かな




「今考えた事、私も矛盾してるって思うよ」


「レンジャーって何ですかね?」


「…わからないわ」





布団飛ばしの後片付けを、終わらせなんとか元通りに戻せたと感じる。

片付けに支障が出ないように脱いだ制服をロッカーに戻して配給された緑の迷彩服を着て硬いブーツには着替える。




「よし、片付いた。 いい瑠香聞いて!」


「なんですか?」


「今から田中3佐を筆頭に鬼レンジャーとかまじレッサーみたいなのがこの部屋に来る。」


「そうなんですか! 聞いてないです。」


「瑠香が入隊式の時に連絡が来てね。どんなに罵詈雑言を言われてもレンジャー!って答えて」


「レンジャーですか?」


「そう! もうすぐ来るわね。いいね、レンジャーよ」


「レンジャー!」


「それでよし! 点検とかが終わるまで瑠香は不動の姿勢で待機して。健闘を祈る」





不動の姿勢

自衛隊とかなんとか国軍的なところでいうところの気をつけの姿勢と思ってくれたらわかりやすいかな?

手は握りこぶしでずっと直立不動で突っ立っとく。

これが結構辛い



でもこんなのがまだ序の口だったなんて後でわかるだなんて知る由もなかった…

自衛隊名物

台風について触れた内容でした。

元・現自の方で見ている人がいたら、あーってなるんですかね?

私は経験したことないのでJ隊さんのツイッターであったり漫画見て書きました。



続きます

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