10-0 神様の過去
新しい章ではないですけど10章まで行きました。
これからも頑張ります
たまにの休みはいいものです。
一週間の溜まった疲れを吹き飛ばすには、少し長めに寝て軽く運動をしてから外に出て行くのがまたいいものです。
自衛隊のおふとぅぉんは、ばあちゃんの家にある私のおふとぅぉんよりちょっと硬いけどそれでもゆっくり寝れるのは最高です。
パッションフルーツの匂いがする柔軟剤を使ってるからいい匂いがムンムンムンムンして最高ですよ!
で今日起きたのは午前7時半。
休日は駐屯地の中にあるコンビニで前もって、パンを2個と飲むヨーグルトを買っておいたのゆっくり眠れます。
でもって今は午前10時。
片っぽの耳にワイヤレスイヤホンをつけて音楽を聴きながら、駐屯地の中を走っていたんですがもうやめよう。
今からお風呂入って、着替えておばあちゃんの家に行ってお泊まり開始だァ!!!
きっと喜んでくれるかなぁ、おばあちゃんに早く会いに行くぞ。
『なんだかとっても浮かれているね
地に足がつかぬとはこの事かな?』
「かっ、神様ぁ!」
『何を鳩が豆鉄砲を食ったような顔してるのさ
ウケる…くぷぷぷ』
「笑い方のくせが強いんじゃ!」
『まぁまぁ、そうだちょっと今から来てくれるかな?』
そこは駐屯地の敷地の中にある空挺館の近辺にある場所で、一般の人が見えない死角の部分に私を連れてきた。
神様はあらかじめ用意したっぽい100均のレジャーシートを広げて、四隅に重石を置いてぽんぽんと神様の隣に来るように招いてくれた。
そしてこれまた100均で買った保冷バックからプラスチック容器に入ったプリンを出して…プリン…プリン…。
「プリーーーーーーーン!!!」
『何そのミキ○ィー!って感じの雄叫び
本当にウケる!』
ワクテカの域を超えてますよせんぱぁい!
なんでこんなに美味しいものを毎週作ってくれるんですか?
あなたは私の彼氏ですか…いや違うな神様ですか!?
あっこの人本当に神様だったわ。
見ただけでわかる、これ美味しいやつや。
料理男スィーってだけでこの時代の女性にモテるよ。
顔もかっこいい方だしさ。
目の色も外国人っぽいし、モテるよ本当に。
ところでどうしてこんなに私の事見てるの?
なんか、顔についてたりする?
『…顔に何もついてないよニャンコ
悲しい言い方になるけど、死んで正解だったって思ってさ』
「ぶっっっっなっっ、えっぁぅゲホ
今なんて言ったんですか!?
死んで正解だったですって!?
それに私の心の声も聞こえてたんですか!?」
『そうだよ
まず心の声に関しては…空の力を持つ俺は持っている能力だ
ニャンコも持っていると思うよ
それと死んで正解って話だけど、悲しい現実になるけど聞いてくれるか?』
(あいぇー、なんだかニャァ)
『そうだね…これは俺が死に絶えてすぐの事だな』
あの場所のことを覚えているよ、暑くて湿気も凄かったさ。
飛行機が本州を離れて、地獄に近づくにつれて空気が変わるのも感じたよ。
目的地に着く前に機銃が降ってきたんだ。
俺の乗っていた飛行機はその機銃の雨を潜り抜け、なんとか基地の破壊や飛行機の破壊もできた。
でも、俺の後ろから敵が撃ってきたんだ。
次に目が覚めた時は、死んだ俺を見下ろして笑ったんだよ。
『なんだよ人間ってやっぱり脆いじゃないか!
何が空の神兵だ
他人から奪うか奪われるか、そうすることでしか生きていけない!
おもしいなぁクソが!』
でも途端に思ってしまった。
もう妻と子供には会えないって。
わかりきった話なのに否定している自分がいた。
俺がその作戦に参加する時、本土で最後に撮った写真を胸ポケットに仕舞い込んでいたのを思い出してね。
その写真を見て、泣いたんだ。
会いたいって、大好きな人に…愛する我が娘に。
泣き崩れていると不意に気配がしてね。
顔を上げたら周りには俺の仲間や上官がいた。
みんな死んでいるってわかったんだよ。
『ここで泣き崩れても致し方あるまい
だが我らがこの地にとどまるわけにも行かぬ^_^
帰るぞ…何年、何十年いや何百年掛かろうとも!』
その時の上官がそう言ったもんだから俺は歩いた。
ひたすらに長くずっと歩き続けた。
いつくらいかわからないけど、聞き覚えのある声がしたんだ。
そこにいたのは、紛れもなく俺の愛した妻と成長した娘だ。
ここは本土だ…船橋だと思ったんだよ。
だが、妻は暴漢達に襲われそうになっていてね。
娘は訳もわからず泣いていた…助けようとしたが返り討ちにあったんだろうな。
無理だとわかっていも蹴り入れたり殴ったりして…ボコボコにしたんだ。
『去れ!』
俺が見えてるのかわからないけど、去れって言ったら男達は散り散りになってどっか行ってね。
娘を抱き上げて、寝転がる妻を抱きしめたんだ。
『……あなた?』
『ただいま…菊』
なんで声かけ用としたら、都合の悪いことにまた俺の体はお化けの状態に戻ってね。
また歩いて、気がつけば俺は習志野駐屯地にいた。
記念式典から何かをやってるのを俺はぼぅと見ていたよ。
これもまた偶然かな…大人になった娘とその旦那。
娘の旦那の肩には女の子が肩車されていてね。
その時に聞こえたんだ、あなたのおじいちゃんは日本を守る為に落下傘をつけて空を飛んだんだと。
『守りたかった俺の未来はここに…ぁ!』
そして誓った、ここで俺はこの地を守り未来を守りたいと切に願ってこの地の神になることをさ。
また季節は何度も巡って今度は大きくなった娘の子供とその子供がいたんだよ。
2人もちっちゃい未来ができて、俺は嬉しくてね。
でも俺に備え付けられた力は、決して幸せな未来を見せてはくれなかった。
ある日の式典の時に、未来の片割れが迷子になっていたのに気がついてね。
助けると同時に、その子の母親に伝えたのさ。
俺が君たちを守る、だから安心してほしい
『でも結局ダメだった、未来は覆られなかったんだ
それでも俺は絶対に諦めたくないんだ
守りたい存在が俺にはいるから
しみったれた話になったね
プリン…たべりゅ?』
「たべりゅぅぅぅう!!」
神様のこと知ってる様で全然知らなかった。
この話のことは誰にも言えないなぁ、って隣でタバコ吸ってて草ぁ!
…なんか変だな、神様が死んだ後に歩いてここまできた時に他の人たちもいたんだよな。
その人たちどうなったんだ?
神様が食べたとかってそんなことないと思うけど。
まさか、空の神様って目の前にいるこの人だけじゃない?
『あぁそうだ…ねぇニャンコ、俺のこと空の神様っていうのやめてよ
寂しいなぁ』
「じゃぁなんで言えばいいですか?
お空さん…も変だな、神様…は前と変わらないし
神兵…いや違うなぁ、何がいいんだ?」
『…色々と考えてくれてるんだね
そうだなぁ、シノブでいいよ
忍者の忍って書いて忍』
「忍…さん、よろしくお願いします!
あっ時間だ…すいません、今日は失礼します!」
なんだか悲しい過去だな。
でもなんだろう、この懐かしい感じ。
昔夢の中で見た息が絶えかけたお母さんと神様ぁじゃなくて、忍さんとの間で何か話していた様な。
昔から神様と私には何か繋がりがあったのかな?
『行っちゃった…この話、瑠香のことなんだけどなぁ
いつか嫌でも俺の事を知ることになる
俺の可愛いニャンコ、すまないなこんな駄目な』
曽祖父で
神様の過去というよりもどうして神様になったのかという感じですかね。
ボカロのある曲を聴きながら書いていました。
そして衝撃の事実、瑠香の曽祖父でした。
神様を改めて忍さんです。




