7-7 学校行ったらなんか目をつけられてました
おひさしぶりです!
生きてます!
ちまちまと書いて貯めてました。
この正月とかでどかっと出したいです!
今日も学校に行きました、神前瑠香2等陸士
そしたら学校の前にすごい車が止まってました。
みんなが皆んなびっくりしていました。
女の子達は黄色い声援を送っておりまして…。
車から出てきた男の人、かっこよかったけど誰かわかりません。
「みんな…おはよう!」
『おはようございます、王子様!』
そしたらその後ろからまたもや女の子が出てきました。
同じ一年の女の子だったのは覚えています。
名前は…なんていうんだ?
「ごきげんあそばせ…皆様」
『おはようございます、萌さん!』
なんてことが私の目の前であって、まぁなんと言えばいいかわかりません。
そのまま正門を通り過ぎようとしたんですよ。
そしたらなんと目をつけられました。
萌さんっていう人とその取り巻き軍団に。
おかしくない?
「ざけんな、このやろう」
「今度は何があったの?」
「紗香…わかったら苦労しないよ」
「萌さん…あっ佐伯萌ちゃんの事?」
「えみりちゃんの知り合いなの?」
朝のホームルームが終わり、教室でいつものように3人でだべっていました。
おしゃべりが楽しくていいのですよ!
そして、萌さんと言われた人物のこともスッキリしました。
隣の隣のクラスの佐伯萌。
色白でモデル体型、顔も人形のように可愛くお洒落な女の子。
聞けばモデルの仕事をやっていて、この前も撮影でうちの学校に取材が来ていたらしい。
「私の知り合いってわけじゃないけどね
なんかカースト上位には常にいるって子
自分の取り巻きも…後なんとなくわかるっしょ?」
「お察ししました、神前2士!」
「朝から何か騒がしいとは思っていたけど
王子様って…同じ一年の速水涼太の事か?
あの人確か…アイドルだっけ」
「そうなんだ…なんだかめんどくさい事になりそう」
「めんどくさい事?」
「カースト上位の人が下位を見つけていじめるの
私も最初の頃、萌ちゃんと遊んだけどそういうのが見てはじめてから嫌で…」
「もしかしたら、瑠香…危ないんじゃね?」
「……まじ?」
「あまり、関わらない方がいいとだけは言っておく」
「そうします、私の場合は絶対そうします!
なんか私の身分がバレたらめんどくさそう」
「それに越した事ないよ」
私のことがバレたらめんどくさいだろうな。
特に自衛官ですって言ってる分には尚更。
高校通ってるのに、自衛隊ってどうゆう事って言われかねないし。
それでいたずらされるのとか癪だからなー。
でも自分の事カースト上位って思ってる時点で怖いわ。
もしかして、麦田先生はこういう事に気をつけてって言いたかったのか?
「一番は親のことでいじめてくるよ
奨学金で来てる子達とかよくいじめられてた」
「さやもその話聞いたことある
いじめで学校を辞めていった子達もいるって
そうゆうことか」
「親のことか…めんどくさい」
うちの親が聞いたらとんでもないこと起こるな。
第一師団隷下の部隊動かすとかアホなこと言いそう。
これこそ戦争待ったなしだよ。
でもどこと相手するんだ…なんだか嫌な感じがする。
待てよ、そもそもうちの親が陸自の師団長って聞いてもピンとこないか。
陸将って言っても現役自衛官の人でもピンとこない…わけないよな。
「瑠香、お前ぇ弁当さ忘れてるべな!
父さんが持ってきたよ…ありゃ?」
教室のドアが開いたと思ったら…嘘だよな?
フザケンナよ、なんで学校に来てるのさ!
すっとボケんなよこの過保護陸将!?
また仕事サボってきただろ?
スーツとかならまだよかったよ…なんで迷彩服着てくるの?!
なんでヘルメットにサスペンダー…ハーネスってまさか…。
「ヘリで来たけどダメだった?」
「ヘリから索投げて降下したのですか財前師団長?」
「お父さんって言いなさい!
もうすぐお父さんと同じ苗字になるんだから!」
「何言ってんのこの人?」
「なんだお父さんは日ハム応援してんだよ!
それの何が悪いんだ!
それに今日は、松戸駐屯地で観閲があるから今から行くんだよ!」
「人の話聞こうなー!!
日ハムの話してないでしょ?
そもそも野球の話どころか、今日の観閲に行くって話も聞いてないからね?
なんで自分から情報発信しようとするの!
あんたバカなの、陸将らしい対応とかしないの?
陸士にバカにされてる陸将っていないよ!」
「だって昔、どこに行くとか言わないと
『おとーさん、どこにも行かないで!
瑠香は寂しいのいやー、連れてってー!』
って泣いてたのはどこの誰?」
ここで思いっきり爆弾作っていったな!
本当に最低、なんでこんな時にしかもこんな格好でくるの!?
お父さんの事好きだと思っていた自分が恥ずかしくなってきたよ。
なんかドヤァァァァって顔ムカつく!
その顔の皮剥がしてやろうか!?
みんなの前で赤っ恥かいたわ!
大昔のことなんて覚えてないし、聞きたくなかった!
ここは娘の立場を使ってガツンと言ってやる!
「おいこら、誠
松戸駐屯地行く前に言わせろよ?」
「えっ…まさか一緒に松戸駐屯地さ行ぐの!?
よーし、頑張ってもっと職権濫用しちゃおっかな!」
「とっとと松戸に行けじゃよ、それか死ねじゃよ」
「オメェ、お父さんに向かってはー!
…ずっと…ずっと…好きだったのに…!
大切な可愛い娘の瑠香だと思っていたのにぃー!
愛してるって思っているのにぃぃ!!!」
「ごめん言いすぎた、一緒に松戸さ行ご」
「やったぁ、せば今から行くべ!」
「やっぱり、早ぐ一人で行けじゃよ!」
「…ヴヴヴ…もういいー!!!!」
財前誠…悲しき陸別の羆。
奴は教室を飛び出し、そのままどこかに消えて去りぬ。
その後ヘリは飛び去ってゆき松戸方面に向けて走り出していった。
松戸に着くまでの間、ずっと泣いていたのを知るのは学校から帰ってきてからのことである。
「すごい訛っていたけど…瑠香ちゃんどこ出身なの?」
「千葉県船橋市だよ」
「今のって、どこ訛り?」
「北海道の訛りだべ
私は北海道と千葉のハーフだべさ!
北海道の血が濃すぎておかしくなってさ!
したっけ訛りがひどいんだよ!」
「「おーー!!」」
後でお兄ちゃんに言ってとっちめてもらおう!
仕留めたらクマ鍋にして食ってやるべさ!
なめた根性叩き直してやるってんよ!
…なめたって言ってらダメだ、曲がった根性っと…。
松戸駐屯地の皆様、うちの父親がすいません。
「さっきの迷彩服の人、とてもかっこよかったわ…
あら、ごきげんあそばせ皆さん
こちらに神前瑠香さんはいらっしゃいますか」
ヒグマの攻撃にも耐えた我が教室のドアが、ガラリと開いて先にいたのは…。
朝に見た色白でモデル体型、顔も人形のように可愛くお洒落な佐伯萌まさにその子だ。
その周りをこれまた可愛らしい女の子達が囲っている。
教室中の男子達が騒ぎ、女子達も色めき立っている。
そして名前を呼ばれた私に教室中の視線が集まっている。
挨拶もほどほどに私の元に佐伯さんは歩いてきた。
えみりちゃんの顔つきが少しずつ暗くなっているのが視界の端に写る。
「私が神前瑠香ですが、それが何か?」
「貴方が神前瑠香さん?
どんな子かと思ったら、一瞬男の子に見えましたわ
ごめんなさいね」
「いつも間違われるので気にしてないですよ!」
「うふふ、あら?
神前さん…昔どこかで会いませんでしたか?」
「そうでしたっけ?
覚えてないですね…会ったべか?」
「その口の利き方どうにかなさいよ!
萌さんの前で、そんな変な話し方…おかしいですわ!」
いきなりなんだこと人?
見たところ…高1って感じするけどなんかすごい大人びてるっていうか。
この子もモデルみたいに顔が整ってるし、それなりに背丈もある。
「大丈夫ですよ…訛りは誰にでもあるのよ楓ちゃん
ごめんなさいね、また今度ゆっくり話しましょう
それでは、失礼あそばせ…」
怒涛のようにすぎていった彼女の背中はどこか凛としていて、さすがモデルさんというべきなんだろうな。
でも周りの…特に楓とか言われた人に睨まれたし。
普通に話ししただけなのになんだこれ?
「田嶋楓ちゃん…萌ちゃんのグループのナンバー2だよ」
「瑠香、ちょっとまずいことになったんじゃない
今度こそ今度は大変だよ?」
「気をつける
それにしても…いやなんでもない」
瑠香の通っている高校の制服は
男子紺色ブレザーとズボン
女子は紺色ブレザーとスカート又はズボン
という設定。
細々とした部分は考え中




