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1ー4 発動

遅くなりました!

どうやって面白くするか脳内の執筆参謀と会議しながら書きました

嘘です

発動



「瑠香! お前という子は田中さんだけでなく自衛官の方にも迷惑をかけたのですよ!

なんとか助かったのはあの……聞いてるの!?」



「ごめんなさい」



確かにいろんな人に迷惑をかけてしまった

本当にごめんなさいを言わないといけない

もちろん富にぃもそうだ。

そういえば、わたしが小さい頃にも助けてもらった。

でもその時のことは全くと言っていいほど覚えてない。

誰に助けられたのかも

でもその時にはもうお母さんは死んでいたから、

何があったのかも知らない間に亡くなっていた。

違う、殺された

でもその時何があったのか思い出せない

それからずっと何かにかこつけてどうでもなれって思っている自分が生まれたんだ。



「もうどうにでもなれ…」


「何か言ったか貴様?」


「ワー、トミニイコワイー」


「そういう所が癪に障りますねぇ?」




でもどことなく笑っているのは、安心感があるからなのかな

お母さんが生きていたら今の私になんて言うかな?

病室に戻って、ベットの中で頭の中を空っぽにする

今の自分は、ある意味で自暴自棄になりそうになってる。

もうどうにでもなれって…

時々そう考える。



ただあの時、同級生がピンチの時に、勝手に体が動いてた。

昔も何か危機があると居ても立っても居られなくて

自然と体が動いていた事がよくあった。

その時の学校の先生からは、決まって




(誰よりも早く、自発的に誰かを助けている。誰にもできないこと。)





なんて言われる。

なんだろな、嬉しいような。

誰かのために何かをする事ってこんなに気持ちがいいんだってよく思うけど何かが少し足りない感じが



でもなんだろうな。

誰かを守る力が欲しいと言うか…

遠い昔に私は、誰かに同じようなことを言った覚えがある…




「富にぃ?」


「なんです? 」


「誰かを守る力ってどうやったら身につく?」





やれやれと言いたげな顔をしている富にぃ。

不機嫌という域まで行ってないんだろうけどめんどくさそうに頭をかいて呆れているみたいだ。

なんか私変なこと言ったけどそこまで嫌な顔しないでよ




「全く! …これも何かのいわゆる思し召しと言うのかな。さっきこの駐屯地の偉いさんと話をつけてきてね…チッ!」


「え?」


「瑠香の身分上、ある場所が一番安全であんたの事を強くそして守る力がつく場所に行ってもらうよ。

船橋のおばあちゃんの方には僕から言っておく。

チッ!」




そう、私には母方の祖母が千葉の船橋にいる。

そこで小さいながら保育園の園長をしてる。

でも普段すごい忙しそうだし、私の高校から遠いと言うのもあって今は下宿で私は生活していた。



あの?

白石富治さん、顔色悪すぎですけど?

そのさ、顔面に不本意オブ不本意って書いてるんですけど?

あとすごい舌打ちするのやめてもらえます?

チッチッチッチってうるさいよ



「ほんと、急遽なんだけど…君が3ヶ月間生活する場所はここだよ。チッチッチ!」


「ファ! あと舌打ちの回数が増えた…」


「不本意って顔面で言ったよね?その理由がここだからチッチッチチチチチチチ!」





第一師団隷下、練馬駐屯地





「……本当に言ってるの?」


「だから不本意なんだよ。 でもイエスかノーか、はっきり言う権利を持つのはルカだ。 どうしたい?チチチチチチチチチチ!」





ずっとずっと驚きの連続だった。

訳のわからないことだらけで頭の中が真っ白になっている。

それなのに、今自分の考えは一択しかない。

ここに来てほんの少しの時間で一択の考えが答えとして出てこようとしている。

まだ、高校生だって言うのにこんなこと言ってもいいのかわからない。

正しい答えだって富にぃは決して言わない。



でも言いたい、大島さんの言う小さな世界を守ると言うことの意味。

無我夢中で同級生を助けようとした、あの時の行動の意味。

そして、田中さんや化物と戦ったこの場にいる人たちの姿。

もっと私は誰かを守る力を知りたい



「お願いします。私をここで」



守る力をつける術を教えてください!







気がつけば深く深く、今までの自分では考えられないくらいお願いしますと頭を下げた。

富にぃの顔は見えない。

でも時折、鼻をすする音を立てているのは泣いているんだな。



「わかった、ここの上には僕の方から言っておく…

嫌になったらいつでも逃げておいで。

瑠香よ、この世界は非情な時もある。

覚悟はできているね?」



「もちろんです!」


「…っふ。そのまっすぐな目。あの人にそっくりだ…。

それがいい」




その言葉が誰を指しているのかわからない。

でも富にぃが言いたい事は分かるような気がする。

これが最初の一歩になるんだ。




最後に気になった

本当に舌打ちうるさいんですけど

奥さんに言いつけますよ?

言ってやりたい、そういうとこ直した方がプギャ!



「そういう風に文句があるなら僕の背を越してからにしなさぁ〜い? ブァカ瑠香」


「お…おやめください。富治様ぁ」




こめかみを握りこぶし作ってグリグリと攻めてきたぁ…


痛い痛い痛い痛い!!

暴力反対だぁ!


ん?

ぐりぐりの刑終わったかな?

あの?すみません?

なんで乗馬用の、鞭を笑顔で素振りしてるんですか?

迫ってくるのやめくれませんか?

待って!

来ないで!

待ってください、お願いします!

あのちょっと

あ!




バチーン!!!












一体、どういう風の吹き回しか…

あの男…財前とか言ったあの者

大島1曹と名乗っていたが何を隠している

それ程、バカ瑠香に対して執着することがあるのか?

検察官として今まで、見てきた人間とは異なる種別だな…

いざとなった場合は、俺が法の下に。

いや、叩っ斬るだけだ!

嫌な感覚だ…



それ以上に、瑠香を見ていると…不思議だ

不思議でたまらない。

何かとても大きな事をやってくれるんじゃないかと

ワクワクが止まらない

一体、どこまで行こうとしているんだ…

80余年も前に一度死んだ人間である僕が言う事じゃない

でも言える、何かとても大きな事を乗り越えてくれるのではと…


どんな道に行っても僕は瑠香の味方だよ

だから行っておいで

小さな冒険者いや勇者(セイバー)



セイバーの意味って救世主とあるのですが

あえて私は勇者としました。

まあ、文字通り救世主としてのセイバーにしたいです

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