4-3 奇襲
頭の中をこねくり回して戦闘描写書きました
頭の中でメタ○ギアの曲が延々と流れてました
「どんぶらこっこーどんぶらこっこー
飯島、落ちるなよー!」
「はい(後で鎮静剤打ってやろうかなぁ)」
「沖田専任助教、なんか楽しそう?」
化け物の襲撃の後、私たちはゴムボートを漕ぎながら川下りをしている。
化け物が襲撃してきたポイントの7キロ先にゴムボートが隠されるように置いてあった。
『こいつはしてやられた…ここにくるとわかってアレはけしかけて来たのか!』
なんて田中3佐が頭を抱えていたくらい重要なポイントにゴムボートはあった。
そのゴムボートを漕ぎながら辺りを警戒して進む。
話によれば目印となる赤いライトが岸部に付けられているらしい。
先遣隊…男分隊方とはかれこれ1時間半の差が空いているらしい。
そのぶんやりやすいべなーって我らの総大将は話しておりました。
「そろそろ目印が見えてくると思うのだが…
おぉあったぞ」
岸辺に赤灯がほんのりとひかっているのが見えた。
タバコの光でもよくわかるって村上3曹は隣でボソッと教えてくれた。
ん?
あそこに誰かいる?
近くなって来たな…
引き揚げるの手伝うか
…飯島いるのか!
あいつ俺を見ると注射器ちらつかせるからおっかねぇんだよな
この声…。
あっ、橋桁ぶっ壊した時に一緒になった室戸3曹か!
この前ぶりだなー。
なんて思っていると、ゴムボートの底に何かが当たる感触がしてそのまま停止した。
「下船からのゴムボートあーげ!」
確かに重たいボートも、全員で持つおかげか。
それとも100回近くも腕立てをやっていたおかげからか。
すんなりとはいかないけど持ち運びが苦ではなかった。
だから軽く腕曲げたくらいで力こぶできるもんな。
「お疲れ様です、田中3佐
警戒中、異状ありませんでした」
「ありがとないムロ
そうかい、3中の若いのも警戒にか」
「本当なら警戒はつかないのですが、事態が事態だけに」
「致し方ない…
だがまぁ、今からは地域偵察とゲリラの駆逐
つまりは狩りの時間ぞ」
ズォォォォォン
あれ?
みんな目が赤くなってね?
私以外のみんな邪気眼発動してない?
あれ、怖いなー怖いなー。
わたしもやって…できなかったー。
3時間後、山林内にて
「敵の所在は確認した…
あとはどうやるかだ…瑠香
お前はどうしたい?」
「ゲリラが敵なら…ゲリラ返しです
大暴れはしません、粛々と破壊するだけです」
「よかろう…気に入った
様になって来たべなぁ
佐藤…お前はバズーカ砲を撃つなよ…
沖田…敵襲の時間だ」
「村上の千春さん
電話線断線していいからつぶしてな
さぁいくではっぱぁ!」
パチン!
沖田専任助教が持っていたスイッチを点火させた瞬間だ。
敵ゲリラ施設の裏口…。
ちょうど私たちがいるポイントから、くじの方向から白煙がモワモワと上がり始めた。
「敵襲開始」
あっちで煙が上がっているぞ!
敵襲だ!
けっ、煙だと⁉︎
いつ発煙装置を!
「みんなそっちに向きすぎよ…
裏の裏の裏を見なきゃいけない
綺麗に隠したつもりだろうけど無線ケーブルを隠すならもっといい場所にしなさい
通信兵の村上3曹に勝てると思わないで…
せーつだん」
なっなんだ!
通信途絶、原因不明!
外部との連絡不可能!
敵襲を本部に連絡できません!
「通信の途絶、外部との孤立
恐怖は増すだけだ…武器が意味をなさなければどうなるかな
飯島3曹的には想定で破壊した事にしときます
官品だからね」
はっ…破壊されているだと!
一体どこの中隊だ!
何がどうなっている!
おっ鬼だ!
誰なんだ…誰なんだぁ!
「誰だ誰だと叫んだところで、何も生まれないですよ…
総じて昔から言われてるではないですかね
なぁ、佐藤」
「原因の探究…敵の襲撃
敵がどこからくるのか…敵がどう攻めてくるのか
裏の裏の裏を見なきゃわからない
火薬でゴリ押しなんてナンセンス
行くか…小野」
「やりなさい貴方達
あたしたちの力がどれほど恐ろしいのか知らしめてあげなさい
これは序章…コテ調べよ
生み出す力も潰す力も工兵と歩兵が合わされば素敵よ」
バリケードが破壊されています!
突破されたというのか!
敵の姿が見えないぞ!
探せ、探し出せ!
敵の音が聞こえない!
同士討ちに気を付けろ!
「無粋な人たちね
敵が攻めてくるとわかっているならそれ相応の対応はすべきよ
防空装置があっても敵が空から来るとは決まってないのに…
向井一尉を敵に回さない事
高射特科の兵器の使い方を知ってるなら、潰し方も知ってるのよ」
対空兵器、使用不能!
ここもやられている!
全兵器とも使用不能!
わずかな時間でこんなことできるのは…あそこしかいない!
鬼だ…あいつら自衛官でもレンジャーでもない!
間違いない鬼だ…自衛官の皮を被った
紛れもない陸軍人だ!
「泣き叫ぼうが、弱音を吐こうが戦場では何もならぬ
手をこまねいて案を練っても、潰されれば同じ
三中隊の精鋭と言われし教官達よ、我が子をなめてくれるな
さぁて、此度の戦ごとは無血開城でありますかな?」
みんなすごい…
ここまで誰とも交戦せずに血を流さずに制圧してる
ここまで人の心をうまく破壊していけるのか。
私もできるかな。
いや、やってのけなきゃいけない。
私もレンジャーだ、ここまで来たのには意味がある。
強くならなきゃ…
「何やってるんですか…大島1曹」
「動くなよ…刺身にできないだろう?
可愛い娘のために手土産を用意したいだけだ…
ぬるいなぁ司令官だろう?
お前程度の雑魚が空挺レンジャーの徽章をつけるな」
「貴方は…貴方は!
まさか…まさか…!
神前、たすけ……て……」
「敵司令官を拿捕…終わった
うん、見ていたか
ねぇ神前…そうだ思い出した
これが終わったら渡したいものがあるんだ
待っていてくれ」
何がどうなってるの?
助けてって聞こえたんだけど…
なんで…無理やり失神させてんだ?
訳がわからない、どうしたら
「誰か」
「ひっ!
た…田中3佐…よかった」
「言い訳がなかろう!
大島…貴様やりすぎだろうが!?
仲間を殺す気か!」
「殺す…確かに仲間ですが今は敵です
殺すというより絞めただけです
神前、甘くないんだよ
レンジャーは…特に空挺レンジャーはね」
「まぁいい撤収だ
司令官から敵の徒歩部隊について聞いているだろうな?」
「もちろんですよ、田中3佐
神前、気分を害して済まないな
お前の初陣を、台無しにしてしまったみたいだ」
ものすごくドス黒い…。
この人の心がわからない。
見えない、見えないんだ。
何が目的なの?
大島1曹、貴方は何者なんですか?
大島は最低な人です
瑠香の初陣ぶっ潰して
でも意図があるので許してください
この工程もあと一つで終わりです
まだまだ事件は起こります




