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4-2 青い炎?

そろそろ訓練編が終わる中でちょっと一悶着起こさせました

悪い気はしない


ここどこだ?

私は、今まで訓練を…

なんだろう声が聞こえるような。

ここは…家?



おとしゃん抱っこー!


先にさぁ、にぃちゃんが抱っこしてあげる!


やだにぃちゃんやだ!



二人とも落ち着いて…お父さん困っちゃうでしょ


いいべ、ほらこっちおいで。


おとしゃーーーん!


瑠香ずるいよー!


お母さんもくっつこうかな?



めんこいなぁみんな。


おとしゃん、羽ふわふわしてるね


瑠香の友達とかにいうなよ!

おとうさんが××××だからって



内緒だな



家族の内緒ね…それにしてもあったかないなー




「そうだ

早く思い出せるといいね、瑠香」




「ふぇあは!  …ここどこだ?」



気がつけば太陽は落ちきっていた。

冷たい風がそっと私の頬を撫でる。

土の匂いが強い…ビニールシートの上で寝転がっているみたい。

野晒しの刑かな?




「夢を見ていたのか?」



独り言をつぶやいた時だ

不意に左手に暖かい感触がしてその温もりの主の方を見た。

誰かが、私の手を握っている。

視界がはっきりとその像を捉えた。

どっしりとあぐらをかいて座り眠っている大島一曹が正体だった。




「目覚めたか?

うなされていたが平気か?」


「あっ…すいません

平気…とは言えませんけど

悠長なこと言いますが、夢を見ていました

昔、母が生きていて父がいて…兄がいる夢」


「そうか…家族の夢を…」


「父が…羽の生えた化け物みたいに見えたんです

この前襲われた時みたいな、化け物です」


「なん…だと?」


「首はありました

それに夢の中の私は幸せそうに笑っていたんです

目が覚める前に父は、早く思い出せるといいね瑠香って」



「そうか…翼の生えた化け物ついて、兄と語る人間はなんと言っていてた」


「たしか…えーっと」






翼者(よくしゃ)といっていた気がします





「そうか…

そのことに関しては俺から、田中3佐に伝えておく

俺は警戒に行くよ」



軽く頭をぽんっと触られて大島1曹はどこかに行った。

あれなんだか頭と心が熱い気がする…。

これ熱か!

風邪引いたんだなきっと!

重たい体をゆっくりと上げて簡易ベッドから体を乗り出し歩いた。。





「夕方…というよりも夜だ…」




東京の一部なのかここは?

そう言えるくらいに外の明かりは徐々に見えなくなりつつある。

何かに飲まれそうな暗さ、どこかツンと冷える空気。

一歩歩けばぬかるむ大地に、何かに見られている視線。

これもレンジャーになる上で闘うことのか…。




「目ぇ醒めたみたいやな…」


低く冷たい声が森の中を響く。

沖田専任…

そう言いたかったけど声をうまくかけれそうになかった。




「大島一曹になんかされたんとちゃうかーってみんな心配してたで

せやせや、悪いけどもう出発しなあかん

先遣隊が、翼のある化け物に襲われたそうや」


「それでどうなったんですか?」


「無事や、けが人もおらん

でもお前のこと探してるみたいやって

お前の名前叫んでな」



先遣隊が無事ならよかった。

でもなんで私の名前を…。

化け物の目的はなんだ?

一体何がどうなっているんだ。




「すぐ出発するで

敵の基地の前までカチコミに行くからなぁ?

これからもっと暴れたるさかい…

いひひひひひひひ!」


「レンジャ…」



カチコミ

地域偵察及びゲリラ拠点への襲撃。

敵基地の地域、つまりは敵基地周辺の突破口探したり出入り口探していたずら(過激な)をする。

敵ゲリラも面倒だから潰す。

結局まとめて潰す。

この訓練工程が終わりが近くなっているけど気は抜けない。

荷物を取りに戻り背嚢を背負った。




「準備はいいな? 皆行くとしよう」



今まで重たいと思っていた背嚢も、今は重たいけど最初の頃に比べて軽い。

1日に配給されるご飯の量が今までの3分の1ほどしか配られていないらしいけどそれも今は苦にならない。

頭が冴えている、というよりもはっきりと次の行動を考えやすくなっている。

死と隣り合わせの環境が、身近になると今までの感覚が変わってくるんだな。



「妙だな…静かすぎる

これほど山が静かなのはおかしい」


「3佐…どうします…3佐?」



右人差し指は横に数回振った?

オッケーマークを作って…手で銃を撃つ仕草…。

まさか!



「きやがったぞ、馬鹿者(デレスケ)




るるるるるるるるるるるる‼︎

がぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!

アハハハハハハハハ‼︎




「空を飛ぶ化け物…

3佐、十一時の方向…敵です!」


「ダークホース神前、よく見つけた!

皆、ダミー弾撃ち方はじめ!」



無駄に撃つな!


確実に狙え!


怯んでるぞあいつは!


押し通せ!


行けるぞ!




ギャァァァァァ‼︎‼︎!



「くそっ!

なんて悲鳴だ、耳が潰れそうだ!」


「しまった神前!」



悲鳴のせいで攻撃が止まってしまった!

まずい…殺される。

体が動かない…寒い物凄く寒い

終わった…




「瑠香ァァァァァ!!!」


でもただやられるのは嫌だ…!

ブッコロしてやる

たかがちっぽけな自衛官と思うなこの馬鹿者(デレスケ)

やってやんよこのくそったれがぁ!




「儂の可愛い子供に触れてくれるな!

この馬鹿者(デレスケ)ェェェ‼︎

右腕もらうぞ、アァ!?」




何が起きた?

私の目の前を何かがかすめていった?

3佐…なんで青いのです?

その手に持っているのは…日本刀?

田中3佐…なんで青い炎が…。

私がみた兵隊の格好をした田中3佐が今目の前にいる。



「無事か、神前よ?

見たところ無事そうで何よりだ」


「3佐の目…月みたいにうっすらと黄色まじりの白でカッコいいです」


「いずれ、儂のことを話さにゃいかんと思ったが手間が省けそうだ

その前に、倒すか敵を?」




見とれてた…単純に田中3佐の事がすごくかっこいいって感じて。

目の前で刀を振るったのはちょっと怖かったけど。

すごい安心感が…安心する。




「サ…タ…ン」


「ん?

さたん…さたんとは何だ?

祖父は横文字がわからんのだが?」


「サタン、イキテル

サタン、ミテル

コワイ、コワイ、ニゲル‼︎」


「おい!…なんだったんだいったい」




化け物はサタンと言う何かに怯えて逃げた。

さたん…なんだろう。

すごい昔に聞いた事があるような…。

そう言えば田中3佐…元の格好に戻ってる。



「どうであれ…行くぞ」


「レンジャ」


この先本当にいやな事が起きそうだ。

3佐は物の怪です

人間ですが物の怪なのです

理由は今後に書いていきます

よろしくお願いします

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