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3-6 レンジャー流、命のいただきかた

寒いと思ったら暖かいと思ったら寒い日が続いています

私の住んでいるところは雪が降ってます

寒い

おこたから出たくない


空が暗くなってきた…

寒さと孤独と平衡感覚が消えかけている。

重たいと思っていたリュックも感覚すらもうない…

リュックに入れていた模擬弾薬も減ったのかそれとも増えているのかそれすらわからない。





「お腹…すいた」





昨日の夕方に敵指揮所の破壊・強襲をした。

そこまでは覚えている。

そして今どこを歩いているんだ?

私は何をやってるんだ…

昨日の夕飯…駐屯地で食べてる時の量よりやたら少ないきがする。




「神前よ、腹は減ったか?」


「レン…ジャ」


「田中3佐も腹が減った…

と言うことで今回はみんなでバーベキューをして行くわね」





なっなにこのダミ声⁈

どこからこんな声が出ているの⁉︎

みんなの顔がだんだん明後日の方向向いてきた…

なにするの?

なにが始まるって言うの?





待てよ




私はいまレンジャー隊員となるべく訓練中。

なかなかご飯をありつけない状況で食べ物を得るのは至難の技。

ならばその場所にある食べ物を食べるしかないとするなら…

とするなら…

まさか…

テレビで見たことあるあんな事やこんな事をするのか…




「へ…蛇食べるんですか?」


「やるじゃない」




………あっ!







「田中源一郎3佐ぷれぜんつ

美味しい焼き蛇を作っていきたいと思いまーす!

材料はこちら!

蛇さんでーす」




いぇーーーい!


3佐すきー!


ヘービ食べるー!





「…うぇ」


「そんなこと言わないの!

まず蛇の牙を取るため帽子のつばを噛ませます…

そして一気に引き抜く!

次に蛇の口の両端をナイフで切れ込みを入れます

最後に皮をむ」


「3佐!

神前が泣いてしまっています

中断をリコメンドします」


「佐藤…すまん

気がつかなんだ

だがな神前よ、泣いては行かんのだ」


「レン…ジャ…」


「我々の補給路が断たれたなら、必然と食うものがなくなる

神前、お前は気がついていたはずだ

ここに来て食う飯の量が減っている事を」


「レンジャ」


「実際に食料や水を支給されるものが減った場合には、食うものといえば蛇などの小動物や木の実などだ

今から慣れていってもらうぞ」


「レンジャ」





腹を据えてここまで来たのに、今になってゴン太を言うなんてね。

馬鹿だなー

わかってるのにどうしてこう…

今まで食べてきたものが、フツウの食事だったからかな。

受け止め切れないのは、それが当たり前で当たり前じゃないものにぶち当たったからなのかな。




「試しにやってみなさい

酷なことではあるが…これはお前や仲間の存命のため

そしてきちんといただきますと言いなさい」




準備されていた一斗缶の中にいた蛇の一匹を3佐は私に差し出した。

腕に絡み付いてくる蛇の口を説明通りに持ってきていた帽子のつばに噛ませて一気に引き抜いた!

暴れ回る蛇に私はどうも言えない。

だけど…だけど…





「ごめんね、いただきます」





ズドン!




「なるほどな…脳天にナイフを刺して絞めたのか

お前なりの礼儀かな?」


「できるだけ蛇が苦しまないように自分で考えました

まちがっているとおもいますが…」


「いや、間違いも正解もない

今の思いを忘れるなよ」




そのあとは言われた通り口の端に切れ込みを入れて皮をめくりあげた。

引っ張った皮は硬かったけどなんとか取れた。

でもこのあとはなにをするんだ?



「このあとは簡単だ…炭火で焼くぜ!

皆の衆、それじゃあ山の恵みを頂こうか」






準備されていたコンロの周りに沖田専任助教を筆頭に小野士長や佐藤士長が物欲しそうにこっちをみていた。

よだれ垂らすのやめてください

いまにも齧り付く体制じゃないですかやだー

…あの田中3佐その手に持っているのは…

い…イノシシ!

奥多摩にイノシシいたって言う前に、なんでイノシシ捕まえてるんですか!

なんで捕まえたんすか⁉︎

血に濡れたナイフ…察しました。



「案ずるな、脱血(だっけつ)ならできている」


「ちょっと、なんでイノシシ捕まえてるんですか⁉︎

猟師さん達に怒られますよ!」


「大丈夫だ、心配するな

それに、怒られたりしない

それに今日は、お前のために決起集会だ」


「決起集会?」


「次の訓練では橋を爆破する

そこで活躍するのが沖田や佐藤だ

爆破に関しては基地外級の腕だからな」


「その二人と連携を取るために協力することですが」




にこっと3佐が笑う

二人と協力して橋を壊せと言うことなんだな

協力するために同じ釜の飯を食べよう…

なんて魂胆なんだ

3佐って本当に優しいんだなー

惚れそう

イケオジレベル5000兆点

仰げは尊死、ありがとうございました!

やっぱりイケオジレベル測定不能

神前瑠香は死亡します‼︎!





「よし皆今日は食べるぞ

応用訓練が終われば最後の砦に行く

その前にいただきます!」



「いただきます!」










お前ら、なにちんたら歩いてるんだよ!

お前らの足は棒切れか何かか?!

とっとと歩けって言ってんのが聞こえないのかー?!

そんなんじゃなにもできねぇぞ?

全員レンジャー課程不合格にさせるからな!

反抗してねぇで歩きやがれクソ野郎どもがよぉ!











「田中3佐…やっぱりです

先遣隊は…我々と距離を離そうと」


「沖田、注意して傍受していろ

よほど向こうの班長達は我々が気にくわないらしい」


wac(ワック)がレンジャーになるこのを嫌がるのは分かりますが

露骨すぎます、隊員達も疲弊しているように見えます」


「あの子を守るのだ、我らの妹を

もしかすると…情報が漏れたのか」


「まさか…

彼女の耳に届かないようにします」


「頼むぞ

最後の訓練課程が終わるまでな」

今回はちょっとグロテスクです

実際にレンジャー課程では蛇食べたりカエル食べたり鶏食べたり、他にもなんか食べてるらしいです

テレビの特集でやっていてすごいなーって見てました


不穏な空気はどうなるでしょうかね

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