15-6 終わらせる!
更新が遅くなりました!
あと数話ほどしたら完結します
どうか最後までお願いします。
「全部終わらせてやるよ!
奇跡…起こしてやるんだ!」
翼者の核の口がしっかり開いているから突撃できる!
ずっとお父さんの心の声ともう一つの翼者。
違う、坂口空挺団長の声が聞こえてきていたんだ。
もっと早く走れ!
走って2人を解放するんだ。
核のさらに最深部で2人はずっと戦っている。
走れ…全ての真実を知る2人のところへ!
「レンジャー財前、ただいま突入する!
…翼者の核の最深部を視認!
突撃に前へぇぇぇぇぇえ!!」
口の中から最深部へダイブした!
あたりを見渡せば中身という中身が全て成体の翼者を作る白いブヨブヨの保護膜がほとんど破れて中身がない状態になってる!
ここから練馬や関東一帯の駐屯地なんかを攻撃したんだな。
最深部はほんのりとオレンジ色の光を発している。
その中に黒い二つの影が…距離にして500メートル。
このまま滑空する勢いを最深部にぶつければ、核は潰れてくれる!
「助けに来たよ…師団長!」
「…これが伝説の空の子…
いや、全く無茶ばかりしやがって!
これより先にこの核の心臓がある
それを潰せばこいつはもう動かない!
終わらせてこい、瑠香!」
「お前たちはまた俺の邪魔をするのか!
コロシテヤ…んぐぅあ!」
「お前の相手は俺だべ坂口!
俺のスリーパーホールドから抜けれないと言う事は腕が鈍ったんだ!」
滑空するスピードが速いからだ。
耳元で風を切る音がキツくなりつつある!
もう小銃に銃剣はつけてあるし、なんなら取れないようにブラックテープで柄とマズルをぐるぐる巻きにしてやった!
もうここで全てにけりを
『瑠香、もうすぐ核に到達するわ
決して負けないで、お母さんも一緒にいるから!』
「えっ…お母さん?
どうしてお母さんの声が?」
『るかちゃん、大丈夫だよ
私もここで…えみりもここで一緒に行くから!』
「なんでえみりちゃんの声が…?」
『瑠香にばかり重荷も背負わせぬ
共に行こうぞ!』
「田中…2佐」
みんなの声がする、みんなの想いがずっと心に届く。
私は1人じゃない。
私1人で戦ってない、みんなでここまできたんだ。
『そんなシャバい顔をせぇへんのや
沖ちゃんはそんな風に教えてへんやろ?』
『紗香もずっと瑠香が,頑張ってたの知ってるよ
負けないで!』
『学校で私を暴漢から助けてくれたから、萌はここに入れるの
恩返しをさせて!』
『千春ねぇちゃんはいつも言ってるでしょ?
一緒にやり遂げていこうよ!』
『向井3佐もカッコつけたいから…貴方の重荷の少しを私にも負担させて』
『小野にぃちゃんもずっと見守っていてばかりだったからな』
『サトにぃも、成し遂げたいんだ
1人にさせねぇよ』
『レンジャー教育課程以上にカッコよくなったところ
室戸にも見せろよな!』
『私たちは家族だよ、大丈夫…天城もそばにいる』
『遠くからしか見てあげられなかった
でも今は近くで三好おじさんも見てあげれる』
『お前は1人じゃないんだよブァカ瑠香
致し方なし、富にぃもいてあげよう』
『結衣ねぇも一緒にいるわ』
『もう、兄ちゃんもお前を1人で背負い込ませはしない
行くぞ!』
『俺たち義烈にかけられたあの阿呆の呪い
共に断ち切りにゆこうか!』
みんなの想い…ちゃんと受け取っているよ。
だからこそもう怖くはない。
目の前にある核の心臓を壊しに行ける!
もう1人なんかじゃない、決して1人じゃない。
みんなに生かされた分、今みんなを私が生かす。
風邪を切り裂く音が聞こえないし、もう何も怖くない!
全部ここで終わらせてやる!
「いい加減、テメェの勝手には飽きたぜ…
テメェに朝日は拝まさせはしねぇ
練馬レンジャーパンチの時間だゴルァ!!
うがぁぁぁぃぃぁぃあ!!!」
私の目の前の全てが青白い。
銃剣の先で突き刺した硬い球体が割れるような音がする。
そのまま私は核の中から高速で突き抜けた…。
みんなの想いが瑠香の攻撃力に変わりました。
決して1人ではなかった事を再認識し突撃したのです。
あまりの衝撃波を感じたのでしょう。
言葉にならないほどに自分の状況がうまく認知できなかったのです。
次回もお願いします




