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2-4 度胸試しぃ!?

レンジャー課程の動画をYouTubeで見ました

幹部のやつだったかな?

うん、わけわからん


昼ごはんを食べた記憶がない

ちゃんと物を口に入れたのは覚えている

…でも、何食べたっけ?



「それよりも…いきなりこの訓練とは…」



とほほっていう擬音語が今にも出てきそうな感じだ。

女性隊舎の一階にある私のための掲示物スペース。

通称、ルカ用ボードに訓練内容が書かれた紙が貼ってある。

そこに書いていた訓練の内容はとてもシンプル


1 腕立て伏せ


2 足を上げて捻る腹筋


3 屈み跳躍


4 2000mハイポート



簡単にいえば腕を潰して腹筋壊して足を使い物しないでそのまま走る!

ただし、このメニューを教官がええで!っていうまでやるという…



「おっおにぃ!」


「いやー懐かしいな! おじさんもやったよ。

内容は、体力調整1-1だな。」






聞き覚えのある声がして振り返って見た……

あっあっあっ!

あのあのの!

おおおおおお大島一曹!!

大島一等陸曹ぉぉぉ!!

しゅきぃぃぃ!!!





「なんだ? 俺の顔に何かついてるか?」


「違います! まさか後ろにいると思わなくて!」


「はははは! そいつは傑作だ!」



 

大笑いする大島一曹の笑顔がとても眩しい。

そういえば…懐かしいって言わなかった?

ねぇ言ったよね?



「そういえば。 懐かしいってどういう事ですか?」


「ん? あぁ、まあ簡単にいうとおじさんはレンジャーだ」





イマナンダッテ?

オジサンハレンジャーダ?

…嘘でしょ?



「そんなに驚く事じゃないだろ?」


「レンジャーって言う雰囲気がないです…」


「ふふふ、まぁ消してるだけ。おっと時間だ。」




いつもの仕事だ〜っていうんだろうな。

大島さんのいうことがわかってきた。

というかふわっとした発言が多いな。



「おじさんは田中3佐のところに行くわー」


「お疲れ様です。」


「うん、お疲れちゃん。」



そう言って大島さんは田中3佐のいる事務室へ行った。

忙しい人なんだなって思う。

1曺という階級の重みはすごいんだろうな。

なんて思いながら訓練に向かうべく外に出て行った。






外に出た時、グラウンドにの方にある高台をみた。

高台の間に黒いロープのようなものが2本感覚を開けて張られている。

私は自己紹介を兼ねてバンジージャンプをする

……らしい。

うん、えっぐいなー。




時間通りにグラウンドについた。

よーし、やってやろうじゃんって考えていたら。



「開始時刻よりも前にちゃんと来たようだな。」



ニヤリと笑う沖田二曹を筆頭に小野・佐藤陸士長

村上さんや飯島さんや区隊長の向井一尉

そして田中3佐と大島一曹がヘルメットに弾帯ベルトといかにも戦闘しまっせっていう格好で歩いてきた。



メンツ的に怖い人がちらほらいるなー

なんて考えたら殺されるんじゃね?




「今から体力調整1-1を実施する!

その前に、神前にはそこの台から飛んでもらうからな?」





沖田二曹の指差す先にはずっと見ていたロープが張られた高台があった。

いきなりと思ったけどそんな文句を飲み込んで沖田二曹をじっと見つめた。





「やり方は簡単だ。軽く自己紹介をしてからロープを離せばいい。」


「レンジャ!」


「落ちてしまったとしても大丈夫だ。衛生員が死亡と判断してくれる。」


「レンジャ!」


「始めようか…」





始めようか

その言葉だけでぞくりの背筋が凍った。

なぜともどうしてとも言葉が思いつかない

ただ、今下手に何か言えば次はないと思った。

あらかじめ貸し出されていた黒色のハーネスと言われる安全帯をつけ、カラビナと命綱をつけて鉄塔に登った。



鉄塔に登って足がすくむくらいに地面との高さはある。

でもここで引き返しても意味がない。

二本あるローフのうち、下の段のロープに命綱付きのカラビナをとおした。

そこから蟹歩きの要領で鉄塔と鉄塔の間をいく。





鉄塔の真下。




「嫌だわあの子ったら、早すぎよ!?

新隊員でも早く行かないわ!」


「恐怖という感情がないのか?

いや違うな…瑠香おまえ。 そう言えばあの方は?」





アッッッッッッッッ!









「私ならできる、私は飛べる!。」



スーパー自己暗示中

これやるとまぁ決心がつくもんで

高校受験前とかよくやってたなー




「そう言えば、なんで下にいる人は慌てているんだろ?」




全員が何かに気がついて一斉に私の方を見た。

見ているというよりも唖然としているというのかな。

呆れてモノも言えないっていうやつかもしれない。

でも精一杯の声を出して自己紹介してやる!



「レンジー神前瑠香!

聖高淳高校出身、好きな言葉は飛翔。

諦めずに訓練課程をやり遂げます!」


「レンジャー大島誠!

普通科小銃小隊から来た!好きな言葉は鎧袖一触。

おじさんだけど定年までやり遂げる!」



おおおおおおおおおお島イッソォォォォォ!

訳わからない

頭おかしく…なってない

なんで隣にいるの?

あーの?



「瑠香ちゃんから飛ぶかい?

それともおじさんから飛ぼうか?」



「私から飛びます!

いや飛んでやラァァ!!」




レンジャァァァァァァ!!







力一杯握り込んだロープを離して

空中目掛けるように反動をつけてとんだ。

ほんの一瞬だけ、ずっと夢に見る光景とよく似たことが起きたような気がした。

でもそれはすぐに終わる。

ほんの数秒で私の目に映ったのは緑色のマットだけだ。





「夢に見たことが起こりそうだったんだけどなぁ」


「すごいねぇ。おじさんにはできないよ。」





ほんの一瞬大島一曹を見た時、躊躇しないで身を投じていた。

怖くないのか、それとも慣れなのかわたしにはわからないけど望んでとんでいる感じに見えた。

二人揃って宙ぶらりんになっている。

下にいる人はなんだか騒がしいけど知ったこっちゃない




「どうした?そんな冴えない顔して?」


「ずっと子供の頃から空も飛ぶ夢を見ているんです。

それに近い状況になっているのになんだか…。」


「似てるのに…こうじゃないと?」


「もっとあの空は高かったのになぁ…」


「その空…目指してみるか。なんてな…」


「え? 今なんて?目指してみるかって!?」




その後大島さんは何も言ってくれなかった。

空を目指すかってどういうことなんだろう

何か、目指せるところがあるの?

そんな大島さんは田中3佐に説教されてわたしよりも先にロープをたぐって鉄塔の方に行った

鉄塔を降りると同時に庁舎のほうに戻っていくのをぶら下がりながらわたしは見ていた





まさか仕事サボったの?!





「おいこら神前!

いつまでそこにいるんだよ!

早く戻ってこいゴラボケ!」


「レンジャァァ!」



ぼけっとしていた分だけこの後の体力調整というなのしごきは辛かったというのは口が裂けても言えない!








庁舎内、某執務室




「財前陸将、何を考えているのですか!

度胸試しならまだしも空を飛べる場所があるというのは!」


「その道があると伝えただけです、田中3佐そこまで怒らなくても…」


「私の出自を知っていますよね?。 空もいかせようと思うならなおさら反対ですよ!」


「…私の古巣であり、精鋭無比の猛者の集まり。

田中3佐…あなたの意見はもっともだ。

地獄を知ってるからこその意見だ。」





第二次世界大戦を戦い、人体実験の末生まれた兵士

田中源一郎いや武甕槌兵(タケミカヅチヘイ)さん



「覚えていてください、わたしは反対だと言うことを!」

お疲れ様ですー

いや、寒くなりましたね。

もうすぐハロウィンです


もし良ければ感想のところにレンジャーと書いてくださると嬉しいです

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