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セピア  作者: みつ
2/4

時の流れの中で・・

岸谷は、順調に交際して、綾子と結婚することになった。


そんな時、会社から辞令が出た。


岸谷が、研究チームのリーダーに、抜擢されたのだ。


それを見た他の社員達が、荒井を取り囲んだ。


「荒井、やったな!」

「一緒に頑張っていこうぜ!」


そんな掛け声が飛び交う中で、岸谷は、少し遠くで、それを見ていた。


(同期だが、先を越されな・・あいつ、頑張ってたし、俺は、仕事よりプライベートだから、まぁ、いいか・・結婚するしな・・・!!)


岸谷は、そう思いながら、その場を去った。


岸谷は、結婚式を挙げる運びとなった。荒井にも招待状を出した。


しかし、荒井は、予定では出席するはずだったが、学会に急遽、出なくてはならなくなり、ドタキャンして結婚式には出席しなかった。


それでも、岸谷と綾子の結婚式は、盛大に行われた。



時が過ぎた。



研究室で、岸谷と薬指に指輪をしている山森が、言い争っていた。


「それじゃ、だめだ!もっと他のやり方を考えてくれ!!」


岸谷が言う。二人は、新しい風邪薬を作っていた。


荒井は、リーダーに抜擢されてから頭角を表し、皆に様々なことを指示するようになっていた。

岸谷は、しぶしぶ応じることなった。


帰宅時間になった。まだ残る荒井に何も声を掛けずに、帰る岸谷。


しかし、行き先は、家ではなく、病院だった。


綾子が入院していた。綾子は、岸谷と結婚後に、脳に病気を発病した。


突然のことだった。現代の医学では、まだ治すことが難しい病気だった。

入院は、長期化していた。しかし、綾子は、岸谷が見舞いに行くと元気な素振りをした。


岸谷も、明るく振る舞うが、そんな綾子の優しさが益々、岸谷を苦しくさせていた。

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