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ひとりぼっちはさびしい~第2話、ある赤ちゃんの場合

ある赤ちゃんは、裸ん坊で、てくてく歩いていた。

そして体長15㎝位の小さなくすんだクリーム色の生き物、ユチオがいる空間に迷いこんできた。

その空間とは、全体が白地にピンクと黄色が入り込んだ空間だ。

ユチオは、いつものように星形の物体を籠に入れている所だった。

赤ちゃんはユチオを見るなり、ユチオを捕まえた。ユチオはびっくりして

「ユッチー!!!」

と叫び出した。それでも赤ちゃんは気にせずユチオを手に持ってキャッキャッと笑い、満足しながら、歩き出した。

ユチオは赤ちゃんに捕まえられながらも、赤ちゃんが生まれたままの格好だったため、心配になり紙おむつを魔法で出して赤ちゃんにつけてやった。赤ちゃんは裸ん坊ではなくなった。かわいいおちんちんがついている男の赤ちゃんのようだった。ユチオはほっとした。

そうしてユチオは、自分が赤ちゃんに捕まえられている状態から、透明な手提げカバンに入れられている状態に変化させた。


赤ちゃんはユチオが入った手提げカバンを持って、どこまでも、どこまでも、歩きだした。これまでひとりぼっちだった赤ちゃんは寂しくなくなった。ユチオがいるからだ。

「ユッチ~~~~~」

ユチオは困った。

しばらくすると赤ちゃんはお腹がすいて泣き出した。ユチオは透明なカバンの中からそれを見ていて、また魔法で哺乳瓶に入ったミルクを与えた。赤ちゃんはミルクを両手に持ちながらごくごくと飲んだ。お腹がすいていたようで、哺乳瓶のミルクをすべて飲んでしまっていた。赤ちゃんはそのまま横になり、眠ってしまった。ユチオは魔法でおくるみを出して、上半身裸の赤ちゃんにかけてやった。

赤ちゃんは首がすわっていて自分で歩いている様子だったが、まだまだ赤ちゃんだった。

その後赤ちゃんはおしっこをしたようで、紙おむつがぬれているというサインを出した。そのサインとはオムツの一部分の色が変わったのだ。この紙おむつに、おしっこやうんちをすると色が変わるように出来ているのだ。ユチオは魔法で新しい紙おむつに替えた。

赤ちゃんが目を覚ますとユチオは赤ちゃんの前から消えていた。実はこっそりどこかから様子をみているのであるが。

赤ちゃんはカバンの中にいたユチオを探し、泣いた。そのカバンにさっきユチオが籠に入れていた星形が1つ紛れ込んでいた。赤ちゃんがそれを手に取り口に入れた。

星形が光出した。

すると、赤ちゃんはどんどんとお空に登っていった。どんどんどんどんと登っていくと、お空の上には白い服を着たおじいさんが2人いた。「おかえり」おじいさん達は口々にそう言った。

自分と同じような赤ちゃん達も沢山いた。赤ちゃん達は洋服を着て、紐がついた水筒を首からぶら下げていた。彼らはここで暮らしているのだ。赤ちゃんも今日からここで再び暮らすのだ。

赤ちゃんは寂しくなくなった。


赤ちゃんは今日もお空で暮らしている。

オムツだけではなく、洋服も着て水筒も肩から紐でぶら下げて、おじいさんに面倒をみてもらって生活している。

赤ちゃんは机にあった画用紙にクレヨンで、お絵かきをしていた。おじいさんが「これは何だね?」と聞くと、赤ちゃんは「ゆっち」と答えた。

画用紙には、くまのような形の生き物が描かれていた。その横には星が沢山入った籠も描かれていた。







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