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ウンコ剣士  作者: えあち
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もうがんばれないよ、ウンコ剣士になりたいよ。

深夜2時。

仕事で怒られてる夢を見て目を覚ます。

寝れないから身体に流し込む、冷蔵庫に突っ込みっぱなしの炭酸すら抜けた瓶ビールは、死に一番近い味がして大っ嫌いだけど辞められない。

今日も仕事でミスをした。

過去のある製品専用にした実装を、画面の開発者が今回の製品に適用したらしい。

それを僕がテストしたときに見抜けなかった。

今までのものの動作確認本当にしてるの?と詰められた。

顧客に迷惑をかけた。

父親や友人にはまだ2年目なんだから、そんなミスして当然だよ、そもそも育成環境もその対策の仕方も習ってないんだから仕方がないよ。と慰められた。

僕は生まれつきミスが多い人間だ。

まだエンジニアの仕事なんてミスに対する対策が勉強で何とかなる分野だ。

だから勉強すればいい。

技術に対してはちょっとは興味があった方だ。

でももう頑張れないよ。

何で勉強し続けなきゃいけないんだよ。

受験生の時みたいに褒められてないと頑張れないよ。

それでも経験の少ないことだったらミスはするしテストの観点なんてもうわからないよ。

何を見ればいいんだよ。

プログラミングだってもはや楽しくない。

○にたい。

小学生に戻りたい。

何もできなくても誰かの足を引っ張って疎まれない存在にもどりたい。

「クラスの中で」「ユーモアがあるやつ」「おもろいやつ」くらいの存在価値で生きれたくらいの小学生に戻りたい。

周りが通信ゲームをしていて僕がゲームなかった中で、

俺もゲーム機持ってるフリして、

「俺ウンコ剣士な!」

「そんなキャラクターマリオカートにいねえよwww」

「ウンコブレード!www」

「何でマリオカートで剣を使うんだよwww」

みたいな会話をしていたあの小学生時代に戻りたい。

ナンセンスでミスだらけで出鱈目でも、

自由な発想を言うことが価値だとされてきた小学生時代に戻りたい。

俺は小学生に戻って、それでウンコ剣士に転生したい。

ウンコ剣士になってからのストーリーなんてめちゃくちゃでいい。

ある時はギャク調でいいし、ある時はラブコメでいいし、ある時はシリアスダークファンタジーでいいし、こんなふうに急にブログになったっていい。

ウンコ剣士なんてタイトルの連載に世界観の一貫性なんて何にも求めねえよ。

銀○にだって幕末にエイリアンが登場するだろうがよ。

もう頑張れないよ。異世界転生してえよ。ウンコ剣士みたいな出鱈目な存在になりてえよ。

お前らだってそう思ってなろうを開いてるんだろ?このクソみてえな人生から転生したいってさ。

だから俺も書いてんだよ。

こんなクソみてえな崖っぷちの人生で、

そんなクソみたいな崖っぷちの人生だからこそ描けるものがあるって信じてるから。

伸ばす戦略なんて知らねえし、こんな小説ほとんど読まれないし、文章に興味ねえから読みやすい文章だって書けねえけどさ。

読んでくれる人なんてあんまいねえとすら思ってるけどさ、

少なくとも俺だけは俺の書いたもので癒されてえんだよ。

なあ答えてくれよ俺の心の中のウンコ剣士さんよ?

なあ?



ウンコ剣士「フィクションの中では、どこまでも自由に僕は振る舞うよ」


そう言って欲しかったんだ。ウンコ剣士に。

何で都合がいい存在なんだお前はよ。


そんな『ウンコ剣士』とかいう世界一しょーもない名前のイマジナリーフレンドとの会話を終えて眠剤を身体に流し込んだ。ビールを飲んでしまったのにな。身体なんて壊れてしまえ。

電気を消す気力もないまま、歯も磨いていないまま、シャワーすら暴れないまま、スピーカーから流れる爆音の音楽すら止めないまま、布団に逃避した。

明日は土曜だからもうどうでもいいんだよ。体が臭くたって汚くたって。

スピーカーからは神聖かまってちゃんの「フロントメモリー」が流れてた。

♬頑張れないよ〜、頑張れないよ〜 Yo、そんなんじゃ、いけないよ〜


なんかナンセンスなギャグとか期待してた人はすみません。

メタメタですみません。

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