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Reshot  作者: 如月いさみ


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30/61

その5

一颯の頭の上で散歩に行くのを待っていたピーは雰囲気を読み取ると

「イブキー、ラブリー」

ラブリー

と鳴いた。


一颯はふっと笑うと

「残念だったな、ピー」

ラブリ―と言っても散歩はなしだ

と必死で爪を立てるピーをガッと手で掴むと

「諦めろ」

と鳥かごに入れると坂路理沙に

「ハーネスつけて散歩に連れて行ってやってくれ」

と言い残して事務所を後にした。


坂路理沙は籠の中で自分に背を向けるオカメインコのピーを見ると

「じゃあ、私と行こうか」

と呼びかけた。


ピーは尻尾を上下に振り

「ピー、ホムズ、リサ、モリモリ」

と背中で拒否した。


理沙は溜息を零して

「じゃあ、ピーちゃんにとってのモリアーティな私は仕事の続きをしましょうか」

と座りかけた。


ピーは振り返り

「イブキー」

と鳴きながら

「リサ、ラブリー」

と羽をパタパタとさせた。


理沙はにっこり笑うとハーネスを手に

「私だと一颯君探しに逃げるからね」

とピーに付けた。


ピーは「ヤパリ、モリモリ」としょんぼりと呟いた。


一颯は下に降りると到着した那須家の車に乗り込み、幸一のいる那須の本宅へと向かった。

時々ではあるが那須幸一が依頼をしてくることがある。

そもそも一颯は当初那須幸一のアルバイト探偵であった。

そのアルバイト代で高校2年の頃から生計を立てながら高校へ行き、その後、母親の実家である益田家から支援を受けて大学へ進学した。

その間も生活は彼のアルバイトによって生計を立てていたのだ。


おこめ探偵事務所に入れたのも那須幸一であった。

一颯にとっては恩人であり最大の雇い主でもあった。


一颯は那須家に着くと幸一の待っていた応接室に入り

「暗号でも作るのか?」

と聞いた。


それに幸一は苦く笑って

「いや、それは今度頼む」

と言い

「今回は少々厄介でね」

と溜息をついた。

「益田家から支援も頼んでいる」

君が主家になるからやりやすいと思うからね


一颯は表情を変えると

「厄介な…案件だな」

とソファに座って

「話を聞こうか」

と告げた。


幸一は頷いて唇を開いた。


一颯は話を一通り聞くと

「それで爆発に巻き込まれかけた女性は?」

と聞いた。


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