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Reshot  作者: 如月いさみ


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27/61

その4

春彦は頷いて一颯を見ると

「それが女将の加賀ゆり子が代議士の友岡の妾だという噂があって何度か友岡の家に姿を見せる加賀ゆり子が目撃されている」

と告げた。


一颯は視線を伏せると

「まあ、加賀ゆり子が望んで友岡の家に行ってたか…だが」

加賀ゆり子が暴走車に関して何か知っているってことだけは確かだな

と告げた。


伽羅は目を見開くと

「え!?なんで??」

と聞いた。


一颯は春彦を一瞥して

「島津は気付いたんだな」

だから彼女が犯人だって思っているんだろ?

と言い

「仲居は暴走車事件を知らなかった」

客も入っているし

「予約を入れていた俺達や一応VIP客の友岡が来るので店は忙しい」

外の出来事に気を配る余裕がなかったからだ

「だが」

女将は直ぐに俺達に言っていただろ?

「無事でよかったって」

本当に暴走車って怖いってな

「つまり彼女は詳しく知っていたってことだ」

と告げた。


春彦は静かに頷いた。

「俺は女将には何か理由があるんだと思う」

恐らくは友岡との間に深い何かが

「出来れば自首して欲しいと思う」


一颯は呆れたように

「まったく変わってねぇな」

そう言うところ

と言い、入ってきた仲居に

「悪いが女将を呼んでくれ」

と告げた。


仲居はプリンの入っていた器を集めて立ち去りながら

「かしこまりました」

お呼びいたします

と告げた。


少ししてやってきた女将に一颯は全てを話し

「こいつはあんたに自首をしてほしいと言っている」

と春彦を見た。


春彦は彼女を見て

「まだ今なら戻れます」

と言い

「暴走車は幸い暴走しなくて済んだんだ」

まして貴方には貴方を守ろうとしてくれている人がいる

「それは貴方も分かっているんですよね?」

あの旦那さんが貴方を守るために先も動いてくれたこと

と告げた。

「だから貴方はこれ以上罪を重ねないでください」

このままだと戻れなくなります


女将は暫く俯いたまま唇を噛みしめていたが涙を落とすと

「友岡は最初の内は良い客だったのです」

でも段々己を特別扱いするように要求するようになって

「それが今度は私に身体を要求するようになったんです」

それが目的だったんです

と彼らを見た。

「逆らえばこの店を潰すと」

ここは夫のご両親が大切に守ってきた店です

「夫も大切に守っているのに…私のせいで」

でも貴方がたの言う通りです

「罪を犯せば…店を貶めてしまいますね」

浅はかでした


春彦は微笑むと

「大丈夫、今ならやり直せます」

ご主人も貴方とこれからもこの店を守るために奮闘してくれます

「だから全て明らかにしてやり直してください」

貴方を守る人たちの為にも

と告げた。


女将は泣きながら頷き立ち上がると部屋を後にした。

その後、夫である青磁に付き添われて警察へと出向いたのである。


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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