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その影にご注意  作者: 秋元智也
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第三話

田辺唯side


学校で、今日も適当に食事を選ぶと空き教室へと連れ込んだ。


甘い匂いを漂わせると女子生徒はうっとりしたような目で衣服を脱ぎ出す。

赤い目を光らせると獲物は動けなくなる。

そうやって食事にありつく。


柔らかそうな肌に歯を立てると首筋にかぶりついた。

大体300mlをめやすにして食事を終わらせる。

あとは傷跡を消してそのまま彼女の身体を貪る。

柔らかいおっぱいに濡れ出した孔に指を当てると、解れ具合も上々。


時間ギリギリまで味わおうとすると、いきなりドアが開いた。


そこには見慣れたクラスメイトが立っていた。

今の現状を見て汚いものでも見るような目つきで一瞥すると出て行って

しまった。


見られたか!…口止めすべきか?

目に力を入れると赤くなった。

すぐに廊下へ出たが、もう彼はいなかった。


「確か…浅田恵だったな…記憶を消しとくべきか?」


食事は色々な方法がある。

まずは、適当なところにいる影を食べる方法。

これはどこにでもいるので捕まえておやつ代わりに食べる。


もう一つは、人間から直接吸い上げる方法。

人間の身体の大部分を占めていいる血液から栄養を摂取する方法だ。

これは外傷が残らないように後で直しておかないといけないので結構

めんどくさい。


しかし、効率もよく、味もまぁまぁだ。

影は食べても味はしないし腹が満たされるだけだった。

影は人間の成れの果てなので、いくら食べても誰も困らない。

が、血液はそうではない。

吸いすぎると死ぬ事だってある。


これには吸いすぎに注意が必要だ。

しかし、拒絶されるとやりにくいのでいつも魅了の力を使って相手を

思うがままにさせるのが鉄則だ。


今日は食事を見られたのは予想外だった。

教室の前には阻害をかけておいたのに、難なく開けられたのだ。


「あいつなんなんだ、いったい…」


学校が終わると腹ごなし程度の運動と称して空を散歩する。

阻害をかけながら飛ぶので同族以外には気づかれることはない。


橋の下あたりに大きな獲物発見!

一気に急降下すると爪で引き裂き腹へと収める。

襲われたのか地面に女性が倒れている。


「仕方ない、少し吸わせてもらうか…助けてやったんだからお礼は

 貰ってくぜ?」


田辺は女性を起こそうとして手を止めた。

見られている!?


振り返ると魅力を使った。

そこにいたのは昼間に見たクラスメイトだった。

少し悪戯してやろうと考え翼を広げると威圧を放った。


動けないでいるのを面白がりながら近づく。

赤い目を向けると魅力も完了♪

あとは指示を出せばなんでも言うことを聞くはず…だった。


手を伸ばすと怯える表情を浮かべていた。

魅力が効かない?


逃れようと一瞬金縛りが解けると後ずさる。

逃がさないとばかりに肩を掴むと爪がめり込んで血が滲む。


そういえば人間はか弱いんだった。

壁に押し付けるとふわっと甘い匂いが鼻を掠めた。


手に力が篭ると掴んだ肩口から腰にかけて引き裂いていた。

真っ赤に染まる視界に慌てて抱き止めた。


迷ったが家へと連れ帰って来てしまった。

傷は舐めれば塞がる。

服を脱がせると肩から脇腹にかけて丁寧に舐めとった。


ゆっくり傷口が塞がっていく。

しかし、こんなに甘いのは初めてだった。


「美味しいな…少しならいいかな…?」


傷を治し終わると首筋に歯を立てた。

直に飲むと、治す時に舐めたものより濃くて美味しかった。


夢中になって吸ったあとで後悔した。

相手は男だ…このまま興奮状態というのはつまり…。


「まぁ、今日は仕方ないか!あんなところにいるお前が悪いんだぞ」


言い訳じみた事を言うと恵の下着も全部脱がすと自分のと一緒にして

擦り合わせた。


精の匂いで充満した部屋にそのまま寝かせると自分のパンツとシャツ

を履かせると布団をかけておいた。


目が覚めたらきっと覚えていないだろうな〜、まぁそれでも構わないか!


田辺はそのまま食事を終えて、食後の運動後のシャワーを浴びるとキッ

チンの横のソファーに横になった。


夜が明けると彼の姿はどこにもなかった。自分で出て行ったようだった。

着替え用に置いておいた服は無くなっているのできっと帰ったのだろう。


「でも…美味しかったなぁ〜…」


始めて美味しいと感じた人間だった。


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