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その影にご注意  作者: 秋元智也
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第十三話

目を覚ますと、自室で眠っていた。

横には田辺が寄越した使い魔が静かに寝息を立てていた。


「あれ?どうして寝てるんだっけ?確か風呂場で…」


思い出すとすぐの飛び起きた。

下半身の熱はとれており、少し股が擦れて痛い。

腰は少し違和感があるくらいで尻の孔がヒリヒリとしていた。


「あれは夢だったのか?」


グロテスクな物体を入れられそうになった記憶しかない。

あれはどう見ても人間の性器じゃない!

まして、あんなモノ入れられたら、ナカが無事で済むとは思えないほど

エグい形と大きさだった。


「やっぱり、人間じゃないから…さっきのは夢?あれ?思い出せない…」


さっき見ていたはずの光景も、会話も、そして誰かと話していた事も思い

出せなかった。


知ってるはずの人の名前さえ思い出せない。

空白の一ヶ月に起きた事が何一つ分からないままだった。

知っているはずなのに、言えない。

まるで言うなと言われてるみたいな感覚に怖くなった。


喉が乾いて立ちあがろうとしてフラつくと床に両手をついた。


「おかしいな…なんで…」


キィ キィ キィ。


使い魔が起きたのか側までくると必死に鳴き出した。

安心させるように頭を撫でると抱き寄せぎゅっ抱きしめた。


「心配しなくても平気だよ。君の名前つけないとね?」


キィ?


恵は微笑むとそのつぶらな瞳を覗き込んだ。


照れるような仕草の後、憎たらしい声が漏れてきた。


「身体は大丈夫か?」

「…なっ、なんでその声…」


使い魔は消え、そこにはいつのまにか田辺が来ていた。


「なんで…」

「そりゃ心配してやってるんだ。どうだ?大丈夫そうか?」


ひょいっとベッドに持ち上げると服を剥いでいく。


「ちょっ…やめっ…」

「んー…少し赤いな…舐めとくか?」

「なっ…やめてっ…どこ触ってるんだッ…ひゃぅ!…あんっ…」

「そんな色っぽい声出すな!襲うぞっ…」


真っ赤になって抵抗する恵を見ながら冗談で言ったが、怖がるどころか恥ず

かしがって頬を赤らめている様子が余計にエロく感じた。


「恥ずかしいか?俺のを扱いてくれてもいいぞ?」

「そんな事…できるか!って、あのグロテスクなモノを二度と見せんな!」

「その言い方は酷いな〜これでも普通サイズだぞ?」


そう言ってズボンから出したモノは一般的な普通の大きさでイボイボも付いて

いなければ、根元に大きなコブもない。


「あれ…?なんで?」

「だから普通だって言っただろ?女子に何度も入れたんだ、そんなに大きい訳

 ないだろ?」

「いや、そうじゃなくて…」


そっと触ると恐る恐る握ってみる。

表面はツルツルしていて何の変哲もない性器だった。

おかしい…あの時見たモノと違うと思いながら扱きあげると硬くなっていく。

田辺も感じているのか恵は股の内側を舐められながら必死で手を伸ばしていた。


「お前、男に欲情すんなよ…」

「おいおい。それは浅田もだろ?俺はこっちは何もしてないぜ?」


そう言われると自分のも勃っているのに気づいた。

ため息を漏らすと、自分のを握ろうとして田辺に止められた。


「こっちは俺がシテやるよ。それに…血を吸えばもっと気持ち良くなるだろ?」


血を吸われると我を忘れたように疼いて止まらなくなる。

これは自分ではどうしようもない事だった。


ただの生理現象だ…。


そう思うと田辺の口の中にすっぽり収まると気持ちがよくてイキそうになる。

ビクッと腰が揺れるとそっと口を離した。


「えっ…まって…イキたい…」


涙目で見下ろす恵の前に数匹の使い魔を呼び出した。

使い魔達は田辺の指示で恵の乳首に降り立つと先端に器用に掴むと細い舌で

巻きつけながらちゅうちゅうと吸い上げる。


「あぁっ…あんっ……っ…そこだめぇっ…」


ニヤリと笑う田辺の手が尻の孔を広げにかかるとさっきまで舐められていた

ちんこの先に捕まるように使い魔が亀頭に爪をかける。

鈴口に舌を入れて奥へと押し込む。


孔という穴を同時に刺激され、恵の身体は快楽という刺激を受け悲鳴を漏ら

していた。


「こっちは俺が使うからっ…」


そう言うと恵の柔らかくなった孔へと熱いモノを押し入れていく。

ヌルっと奥へと入っていくと止まらない。


奥を順々に広げられていく感覚は昔に味わった事があるような気がした。


苦しくて、でも、すっごく気持ちいい感覚…。

忘れていた記憶の中にそんな感覚を味わった事がある…一体どこで?


「あぁ…あっ…奥っ…気持ちいい…アルにいちゃ…もっと…して」


恵の口から出る言葉に田辺は一瞬固まった。


「おいっ…お前誰の事言ってんだよ!」


掴みかかろうとして手が止まる。

初めて自分に見せる笑顔が、色っぽくて差し伸ばされる手を振り払えなかった。




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