第六話「メインヒロインは人気がない!?」
『小畑心春』この世界に置けるメインヒロイン。
プロフィールには明るい髪色をした美少女と書かれているが.......
(怪しい.........この女、何かがある。)
毎日尽くしてくれていた女を捨てこの小畑とかいう女を選んだ古賀の心情が知りたいが.......それ以前に何故、この女が自分の住所を知っているのか気になる.........ん?
「.............あのさぁ」
女神達へと視線を向けると口笛を吹く振りをしながらテレビへと顔を向けていた。
「はぁ.......」
またこいつらの仕業だ。とりあえず会うしかないよな。
ガチャ
「う、うわ、キモ」
ガチャリ
「ちょっと!何で閉めるのよー!」どんどん
第一声にキモいと言われれば誰でもそうする。
「近所迷惑ですので、お帰りください。」
「アンタの髪型の方が近所迷惑だっての!開けなさいよー!!」
誰の髪型が近所迷惑だ!
【ぶふ、人間の雌の分際で愉快な事を言うではないか。】
エレンミアがツボに入ったのかクスクスと笑う。て言うか笑うな。
「はぁ........用件はなんだ、不審者?」
「誰が不審者よ!このチェイン外しなさいよぉ!!もぅ!!」
涙目になる小畑。溜息を吐きつつ、扉を開ける。
「手短に説明してくれ。昨晩は眠れてないんだ。」
小畑はこくりと頷く。
「アンタのせいで小雪ちゃんが吹っ切れちゃったじゃないのよ!」
「あぁそうだな。良かったじゃないか。」
「全然良くない!小雪ちゃんが小夏くんにそっけない態度取るようになったから小夏くんずっと小雪ちゃんが気になって目で追ってるんだよ!」
「ならお前が古賀の心の隙間を埋めてやれ、以上。」ガチャ
バンバン
「開けてお願いだから開けて!!」
ガチャ
「あぁもう煩いな、なんやねんお前?」
「なんやねんじゃないでしょう!私は困ってるの!アンタのせいで小夏くんの気持ちが小雪ちゃんに戻っちゃう可能性があるの!何とかしてよ!」
「自分でなんとかしなさい、以上。」ガチャ
バンバンバン バン
「うわあああん!お願いだから手伝ってよー!何でも一つ言うこと聞くから!」
ガチャ
「じゃあ金輪際近寄るな、以上。」ガチャ
バンバンバンバン バン
「じゃかましいわ!好きな男の手綱くらいしっかり自分の手で握っとけ、アホんだら!」
「だってぇ!」
「だっても何もありません!」
「アンタは私のお母さんか!」
もう本当に帰ってください。
「それで、何で俺の住所を知ってるんだ?」
「たまたまよ!昨日、小夏くんの様子が可笑しいと思ってこっそりついて行ったら小雪ちゃんがキノコにナンパされてて、小夏君が助けに入ったんだけど、なんか途中で逃げる様に帰っちゃったからどうしようかななんて考えるといきなり二人で抱きしめはじめたのよ?」
「其れで気になって俺の後をつけた、と。」
「なんか文句でもあるの?」
「あーもしもし、家の前にストーカー「ピ」
警察に通報しようとしたのだが、携帯を取られ通話を切られてしまった。
「あんた!ほんっとうに!もう!!」
怒りを隠せないのか頬を膨らませ怒涛とした表情を見せる小畑。
「はぁ、それで俺に何を求めているんだ?身体か?エッチ//」
「まだ何も言ってないでしょーが!それと誰がエッチよ、キノコ頭!」
「誰がキノコ頭じゃい!」
キノコ頭では決してない。と言うか何度も言うがこの髪型には理由があるの!後の展開の付箋なの!
「だからもう!小雪ちゃんを元に戻して!」
「元に戻しての意味が分からないんだが。」
「だから古賀君の事を好きな小雪ちゃんに戻してよ。」
「なんでだよ!お前の一人勝ちでいいだろーが!」
「ヤダ!徹底的に!完全に!マウントをとって氷結の女王に勝つんだから!」
「一人でやっていて下さい。」ガチャ
バンバン バンバン!!
「ゴメンなしゃあい!あげでくだしゃい。゜(゜´Д`゜)゜。」