マネーヒーローズ 防衛軍支部はボロアパート
なかなかイメージが湧いてこなかったのですが
一生懸命書きました。
国家を悪の組織から守るため、変身して戦う《ヒーロー》を統括する機関《防衛軍》。そこから左遷されてきたヒーローが集まる支部がある。見た目はただのボロアパート。
その名も《クズレ荘》。
六畳一間風呂無し、キッチンとトイレは共同。防衛軍から出る活動資金ははせいぜい出動要請に必要な黒電話の電話代など、最低限必要なもののみ。
防衛軍本部に所属していた主人公・赤島勇介は、ノルマを達成できずクズレ荘へやってきた崖っぷちヒーローだ。
クズレ荘の大家もとい支部長は「お金をかけず最強のヒーローを育成する」をモットーに住人であるヒーロー達を鼓舞する。勇介は半信半疑で生活すること三年……。
ヒーローとしての任務は月に一度来るかどうかというレベル。それも万引き犯の確保といった警察でも事足りるようなものばかり。
昼は高校に通い、後は自分の生活費と小学生の弟たちを養うためにバイト漬け。土木作業、新聞配達、牛乳配達、ウーバーイーツのバイトを掛け持ちする毎日で、もはや何が本業かわかりゃしない。誰からも期待されず、ヒーローへの道などどうでもよくなっていた。
そんなバイトの真っ最中の中、怪人の操るビルのような巨大ロボットと遭遇する戦うはめになる……。
その時勇介は自分の体の異変に気付く。
体力勝負のバイトを「いつ寝るんだ」という過密スケジュールで休まずこなし続けたことで、高い身体能力が備わっていたのだ。
そして防衛軍から支給された唯一の装備品《変身ブレスレット》には持ち主の身体能力を数十倍にする効力があった。
その結果、勇介の身体能力は文字通りの超人級の領域にまで跳ね上がり、ロボットの腕をつかみ一本背負いで倒してしまった。
こうして勇介はヒーロー《マイティクリムゾン》として名を上げることになる。
勇介が本部に返り咲く日は来るのか。笑いあり涙なしのドタバタヒーロー活劇。