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社会勉強の報酬

コメント、ブクマ、評価ありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ誤字指摘もありがとうございます。

チョイチョイいろんな役が出ていますが、再登場するメンツもいます。

一度人物一覧作るべきか考え中。


 社会勉強の報酬




 教会ごはんは割と質素だが、素材がいいのでなかなかに美味しい。

 滋味に富んでいるというべきか、体に優しい美味しさだ。

 田舎育ちとしては慣れ親しんだものなので、アシュリーは気に入っている。だが、育ち盛りとしては宿屋の肉三昧こってりコースも食べたくなる。それを若い騎士に打ち明けたら「それな」と云わんばかりに納得された。

 外出許可も得たので、日中であれば冒険者暮らしの許可が下りた。

 賄賂代わりに採取で得たオレンジベリーや、贔屓の宿屋から持ち運びできるように串焼きを貰ってきて、女官や騎士にこっそり分けたら大変好評だった。

 教会でたまに掃除を手伝ったり、魔法を教わったりしながらなかなかに充実した暮らしをしている。

 ただ、その楽しい教会生活で取得したスキルが問題だった。

 『光魔法』と『聖魔法』――ともに聖者や聖女の素養に必須の能力である。

 この二つの素養がなければ、治癒魔法は大体使えない。悪魔や不死系の魔物の浄化にも必須だ。

 アシュリーもその素養が原作通りあった。

 だが、どういうわけか治癒魔法がいまいち発動しないのだ。

 ふざけて魔〇光殺砲とかはできるくせに、なぜ基本の『ヒール』すらも使えないのだ。

 皆も首をかしげているが、魔力はちゃんとあるとのことだ。スキルにも上記二つのスキルは手に入った。

 ちなみに光魔法は精霊系、聖魔法は神々や天使に関わる魔法らしい。

 使った感じはほぼ同一属性だけど、宗教戦争の過去の名残で分かれているとか、地方によって呼びかたが違うとか、その使い手により相性の差があるからとか諸説あるらしい。

 細かいことはどうでもいい。ちゃんと使えれば問題ない。

 そんなわけで、アシュリーが得たスキルは、主に攻撃や強化系ばかりだった。

 癒しの聖女のイメージが大崩壊だ。慈愛も博愛もないアシュリーの前衛的な性格のせいだろうか。

 そんなこんなで久々にギルドに足を運んだアシュリー。


「ア、アシュリーちゃああん! わたしの癒しが帰ってきたわ!!!」


 真っ先に歓迎してくれたのはギルドの受付嬢のララァだった。

 シャーベットカラーの青い髪を振り乱し大狂乱である。制服の帽子が吹っ飛んで落ちた。

 愛らしいものをこよなく愛するララァは、美少女であるアシュリーが大好きだった。

 多少性格がアレなところがあっても、あばたもえくぼという奴だ。


「マイプリティエンジェルアシュリーちゃあああん!」


「落ち着いてください先輩!」


「アシュリーちゃん手ぇ振ってー! ニッコリ笑ってウィンクしてー!」


「やべえ、手遅れだこの先輩」


 しばらくアシュリー欠乏症が続き、自分のときめきの琴線の遥か彼方にある筋肉ばかり視界に入る日々だった為、一段とララァはぶっ壊れた。

 アシュリーは真顔で少し離れたところから手を振った。お障りは厳禁です、と云わんばかりに。

 ララァは黙っていればスタイルも良くクール系の美人である。事実、アシュリー以外の前ではこんなに相好を崩さない。ただ、大好物ドストライクゾーン、彼女の性癖真っただ中に毎回着地してくる、抜群のルックスを持っていたのがアシュリーだった。

 アシュリーはヴァンパイアを思い出し、自分は美少女をこよなく愛する系の変態を引き寄せるフェロモンを持っているのだろうかと自問自答した。

 ララァは概ね害のない変態だった。可愛いものゾーンに美少女をぶち込んでいるけど、仕事はちゃんとしているし、自分に優しい変態なのでアシュリーも対応が違う。

 なんだかアイドルにでもなった気分だな、と過剰歓迎するララァに内心苦笑する。

 興奮するララァを抑える後輩に黙礼し、アシュリーは現在ギルドに来ている依頼を確認した。

 依頼内容はいつもあるゴブリンやボア、オークを見かけたら退治してほしいという達成数型のもの。白日草や三日月草、ゼクセン草やセージ、ラベンダーといった薬草や香草の採取もあった。所謂初心者向けのクエストだ。

 バイコーンやトライコーンは中級者向けだが、ロブソン村でよくメリーを引きつけガチンコしていた。奴はなかなかに草を食べるため、縄張りの奪い合いを良くしていたのだ。奴がいたおかげで、アシュリーの騎乗スキルが規格外に成長したと云える。そう思うと、自分の基礎能力の高さがうかがえると納得した。


「アシュリーちゃん、今日はどんな依頼がいいかなー?」


うろうろうろうろと、アシュリーの周囲を嬉しそうに小躍りしているララァ。余程嬉しいようだ。


「とりあえず、少し間が開いちゃったので手慣らしに草原でボアやゴブリン狩ってきます。

 あ、ウルフ系もいいですね・・・まあ持ち運べる余裕があればですが」


「ウルフ系を狙うなら、匂い袋を使っておびき寄せるのも有効よ。

 まあ、やっぱり狼だから町の外だと血抜きや解体してるときに勝手に来るけどね」


 そう思うと、やはりマジックバッグは欲しくなる。

 たくさんの魔物を狩っても、持ち運ぶのは限度があるのだ。

 やはりダンジョンを狙うべきか。高レベルのダンジョンであれば稀にドロップすると聞く。だが、魔法という手段を得たと云え、アシュリーは回復手段は薬草かポーションが主なものとなる。やはり手荷物がネック。


「うーん、マジックバッグ欲しいなー」


「冒険者の憧れアイテムだものね」


「購入するにも高価なアイテムですし、やはり地道にクエストこなしてダンジョンを巡ってお金を稼いで、めぐり逢いを待つしかないですね」


「欲しがる余り、闇市やオークションで手に入れようとして失敗する人も多いのよ。

 アシュリーちゃん、気を付けてね?」


「はい、そういう危ない橋は渡らない主義なので」


 ララァがすぐ近くで「カワイイ~♡ナデナデギュッってした~い」と、欲望が駄々洩れているが、NOタッチなのでアシュリーはスルーした。隣で怪しげにクネクネしていても、だ。


「ねえ、アシュリーちゃん! 私もうすぐ休憩の時間なの。一緒にカフェでおしゃべりしましょう?」


 怜悧な美貌を崩して微笑むララァ。ララァがここまで愛想よくするのはアシュリーだけだが、アシュリーは割といつものことなので気にしない。

 後ろで真昼間からエールを飲んでいた冒険者が「その愛想の一割でも俺たちにくれよ」と呟いたが、後ろ蹴りが飛んだだけだった。鋭いヒールはガァン! と骨に響きそうな音を立てて椅子を蹴り飛ばした。冒険者たちは黙った。

 一方、冒険者とギルド職員ってコンプライアンス的にどうなのだろう、と一瞬思ったアシュリーだが、気になる依頼を見つけてすぐにその考えを忘れた。


「ごめんね、ララァお姉ちゃん。アシュリー、この依頼受けたいの! 行ってきます!」


 安紙につづられた依頼を一枚とり、アシュリーはとびきりの笑顔で断った。

 声はいつもよりワントーン高く、よそ行きに。くるんと、芝居がかって一回転すればストロベリーブロンドと臙脂のバンダナがふわりと揺れ広がる。

 鈍い呻きを上げ、萌えの過剰供給で轟沈しているララァなど振り返らず、アシュリーはすたすたとギルドを後にする。


「アシュリーちゃん・・・恐ろしい子・・・」


 ごふごふとせき込みながらも、鼻を抑えて恍惚と嬉しそうなララァだった。それを心底可哀想なものを見る目で見つめる後輩職員と、冒険者たち。

 アシュリーが関わると、とたんにポンコツ残念美人となるララァ。

 そしてそんなララァを転がすプロとなりつつあるアシュリーであった。










 アシュリーはメリーに横乗りしながら市街を移動していた。

 たまに子供が「わー! ピンクの羊だ!」と手を伸ばして羊毛に埋めてくる。危害を加えるつもりはなくモフモフを堪能したいだけである。


「メリー、今日の依頼はツインヘッドの退治よ」


「めえ!」


 ツインヘッドとはその名の通り二つの頭を持った蛇だ。

 Eランクの依頼なので、それほど巨大なものでもないだろう。蛇の解体はしたことないので、これを機に習えればとクエスト受託することにしたのだ。

 そもそも蛇とはあまり戦ったことない。ロブソン村は草食動物系の魔物が多かった。外見は、少なくとも。


「牙や皮は素材になると思うし、お肉は美味しいといいわね。アースリザードは結構おいしかったけど・・・」


「おい、そこの小娘」


「蛇も似たようなものかしら? メリーはお肉も食べるものね」


「おい! そこの羊に乗ってるガキ! このゴルドモンテ様が声を掛けてるんだぞ!」


 もしや自分のことだろうか。メリーを止まらせ、いやいや振り返る。

 そこには絵にかいた悪徳商人のように、でっぷりと太った成金っぽい男が立っていた。けたたましい程に派手な衣装は目に痛いくらい模様が入り乱れ、余分な肉が有り余った首周りには下品なほど宝石がついた首飾りをつけている。腕や指にもブレスレットや指輪があるが、どれもこれも大ぶりの石がついていた。

 センス最低、服が悪趣味、装飾過多で高価なゴミ箱を見ているようだった。

 てっかてかに油ぎった髪を撫でつけ、そのあとチョイチョイと口ひげをいじりながら胸をそらして威張り散らしている。でも背が低い。メリーに乗ったアシュリーが余裕で見下ろせる短足かつ低身長だった。

 ゴルドモンテとやらは見下そうとして体をそらせすぎ、うっかり倒れそうになった。護衛らしいゴリマッチョな鉄鎧たちに支えられている。


「お前、その羊・・・天然物の色違いの魔羊だな? 俺が買い取ってやろう。俺がその羊の本当の価値というものを俺の手で世に広めてやろうではないか」


「嫌です。お断りします。ではさようなら、ごきげんよう」


 アシュリーは即決であった。

 メリーも「何だこいつ」という目でゴルドモンテを一瞥して、とっとこ進み始めた。


「このガキぃいい! 話はまだだぞ! 断ろうなんていい度胸だな! 痛い目を見たいようだな!」


 何だこの三流悪党のような男は。アシュリーは辟易した。

 鑑定してみるが、ゴルドモンテのレベルは当然1であり、隣の兵士たちは5レベル程度。どう転んでもアシュリーに勝てるはずもない。


「おい! お前たち! この小娘に分からせてやれ!!」


 その言葉を合図のように、ゴロツキがざっとアシュリーを囲い始めた。

 レベルはゴルドモンテ以上、兵士以下だ。ボアより弱い、まさに烏合の衆である。

 雑魚にたかられたアシュリーは大変イラっとした。メリーもイラっとした。

 細い眉を一瞬跳ね上げたものの、ここは町中、しかも商店があるため行きかう人も多い。下手すれば憲兵が飛んでくると思い直して我慢した。こんなところで暴れたら、露天商や買い物客にも迷惑がかかる。

 はたから見れば、女の子がゴロツキに絡まれているようにしか見えない。事実そうであるが、ステータス面ではスライムに囲まれたドラゴンである。


「やってしまえ! 羊には怪我をさせるなよ!」


 悪役テンション絶好調のゴルデモンテとゴロツキ衆。

 フハハハ、と高笑いが耳障りに響く。

 それに対するアシュリーの心は冷え切り、それに合わせて表情も冷たく変化していく。


「ふざけないで。周りの人に迷惑でしょ。裏路地いくわよ。

 ゴロツキども、その厳つい面を貸しなさい。わたし、とっても気分悪いし、手加減するのは得意じゃないの」


 メリーからさっと降りたアシュリーは、顎をしゃくってコッチこいとするが、なぜかニヤいていた顔が固まった。

 仕方ないので、近くにいたのを二人ほど捕まえて引きずって、裏路地でぶん殴った。

 明らかに力の入ったドカッバキッという殴打音とともに、何かが大きなものが転がる音。

 無傷のアシュリーがひょっこりと裏路地から戻ってくると、視線を向けられた残りのゴロツキC~Fの顔は一層ひきつった。AとBは先ほどアシュリーの拳の餌食になった。

 アシュリーは据わった目をしたまま「こいや」と親指を裏路地に向けるが、奴らはそろいもそろって首を横にぶんぶん振る。ゴルデモンテも、その護衛もさっと目をそらす。

 根性なしめ、と喧嘩を売ったくせに今更渋る失礼な態度に憤慨する。一段と睥睨したアシュリーは悪くない。

 だが、ここで馬鹿どもの躾に失敗したら後々面倒なのでは? とアシュリーはじりじりと己から逃げようとする男たちを眺める。


「そこのゴルデモンテさんとやらを残してくれるなら、貴方たちは見逃してもいいと思っているのだけれど?」


 ごえいたちはにげだした!


 ゴロツキたちもにげだした!


 そんなナレーションが聞こえてきそうな逃げっぷりで、雇い主だろうゴルデモンテを置き去りにして逃げ出した。

 人望がない。素直に呆れる。こんなにあっさり、ゴロツキはともかく護衛まで見捨てるとは。

 残されたゴルデモンテは腰が抜けて、先ほどの強気はどこへいったのやらといった具合だ。


「お、お前なにものだ!? そうだ! 俺が護衛に雇ってやろうか!? 金は弾むぞ!?」


「スカウトは結構。ただのD級冒険者ですわ」


完璧なまでの外面スマイルで微笑むアシュリー。だがその目と背後にはブリザード。すべてを凍てつき凝らすダイヤモンドダストが吹雪いている。

 

「ねえ、なんでわたしのメリー号を狙ったの?」


「お、お前に云う必要なんて――」


 石畳を粉砕する勢いで、アシュリーはゴルデモンテの股間近くの床を蹴った。

 腰を抜かして座り込んでいたゴルドモンテ。太っていて足が閉じるのが苦手なのか、足腰に力が入らないのか、だらしなく股を開いていたので丁度良かった、


「なんで?」


「すみませんすみませんすみません!! その羊毛が高値で取引されているからです!」


「そう・・・・で?」


「え?」


「毎日刈って、ちゃんと信頼しているところに卸しているわ。別に出し惜しみしていないし、そちらも適正価格で買い取ってくださっているの。

そこから買い取ればよろしいのではなくて?」


「・・・でもぉ、そのぉー、そこはちょっと高くてぇ。前まではもっと安く手に入ったのに・・・」


「ええ、買い叩いてきたのがいたので取引先を変えたの。なにがいけなくて?

 もっと高く買い取ってくれるのであれば、そちらを優先するのは普通でしょう? 慈善事業ではないの」


 まるで貴族の令嬢のような口調で、丁寧に柔らかなトーンを心掛けた。

 だが、その声音を包む温度は霜が降りそうなほどひんやりしている。むしろ、深々と雪が降り積もっている。


(どうせ、羊の持ち主が子供だからって奪おうとしたのでしょう?

 だったら残念。ごめん遊ばせ。わたし、並みの大人より腕が立つつもりよ)

 

 がくがくと震える子鹿のゴルドモンテは、完全に恐怖の対象としてアシュリーを見ていた。

 メリーは「くぁぁ」とあくびをしている。


 ――スキル『威圧:B』を取得しました。


『憤怒』など他スキルと併用であれば、EXまで引き上げられます――どんだけ恐ろしいものになるか分からないおまけまでついてきた。

 軽快な音とともに、なんか聞こえた。明らかにヒロイン系のスキルじゃない。いや、ヒロインを目指しているわけではないが、なぜアシュリーのスキルは好戦的な、アグレッシブスキルが多いのだろうか。

 すん、とアシュリーの中からゴルドモンテへの興味が失せた。


「行こうか、メリー。暗くなる前に帰らなきゃいけないから、まっすぐ行こうね」


「めー!」



 その日はツインヘッドを滅茶苦茶狩った。

 ツインヘッド討伐とあったが、まさか大量発生しているとは思わなかった。

 それはギルドも認知していなかったことで、成長すると厄介なので今のうちに駆除とのことだったが、何日もかけて依頼を続けることとなった。草原を何度も往復して戦ってはギルドに報告を上げた。

 素材引き取りはしてもらえたので、なかなかの収入にはなったが暫く蛇は遠慮したくなる程度には戦ったといえる。

 せめてもの救いはツインヘッドは群れを成さない動物だったので、各個撃破するだけで済んだということだろう。

 だが、そのたびに厄介なのに絡まれた。

 ゴルドモンテが、毎回のように絡んでくるのだ。


「小娘! 俺の部下になれ!」


「あ”?」


「め”ぇ!?」


「すみませえええん! また今度お願いしますうう! 覚えてろおお!」




「アシュリー! 雇ってやってもいいんだぞ!? このゴルドモンテ様直属の護衛にしてやる!」


「はぁ?」


「んめぇ?」


「うわああああん! ごめんなさいい! ママあああ! このガキ、俺のいうこときかないい!」




「アシュリー・ゴーランド! 今日こそ俺の部下になれー!」


「嫌」


「めっ」




「あのー・・・アシュリーさーん、うちの商会と取引とか・・・」


「断る」


「めぇ」





「お願いしますぅうう! 親父が一つくらい商談とってこいって! 他のもう駄目なんですー! 親父に家追い出される!」


「それが?」


「めえめえ」







「お願いだからー! ホント後生ですからああ! うちに商会に臨時護衛でもいいから、ちょっとお試しでいいからああ! ダメなら、一回でもいいからメリーさんの羊毛をいただけませんか!? ちゃんと正規金お支払いしますからあああ!」


「しつこい」


「めめめぇ」












 仕方ないのでいつも羊毛を売却しているところを、なじみのドワーフおじさんことグスタフに口利きしてもらった。そして少しだけならゴルデモンテの商会へ羊毛を降ろすことになった。

 数日後、教会にアシュリー宛に小さなバッグが届いた。マジックバッグだった。なんでも、あのゴルドモンテはザルツでも大きな商会の息子だったらしい。

 ただ、豪商の息子であるため滅茶苦茶甘やかされてだんだん傲慢に育ち、最近悪い人間の使い方を覚え始めて両親も頭を悩ませていたようだ。

 しかし、アシュリーにこっぴどくへこまされ、振られた結果、真面目に商人としての勉強を再開し始めたという。

 ちなみにあれで十代後半らしい。あの髭は付け髭とのこと。威厳を出したくて、つけていたらしい。てっきり三十代のおっさんだと思っていた。


(悪趣味すぎるファッションとやべえメタボで若さや爽やかさが微塵もなくて気づかなかったわ・・・)


 アシュリーはとりあえずマジックバックのお礼と、あの糞悪趣味な衣装を直した方がいいと思うと助言した。あれはない。異性にも同性にももてない。光物大好きなカラスとかなら寄ってきそうではあったが。

 ダイエットには時間がかかるが、服装はすぐに変えられる。




この成金豪商ぼっちゃまはまた出せればいいと思っています。

痩せれば結構色男です。痩せれば。今は肉肉しいおっさんですが。

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― 新着の感想 ―
[一言] 他の誰でもないメリーが重傷を負ったなら回復魔法に目覚めるかもしれませんね。なお下手に致命傷だったら「私の血肉としてずっと一緒に」なジンギスカンコース(汗)
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