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花束
今、あたしは真っ白のドレスを着て、花束を手に持っている。
感激で体が震える。
喜びで涙が出そう。
あたしが、こんな立場になるとは全く予想していなかった。
神様はあたしを見捨ててはいなかった。
いろんなことがあったなあ。
悲しいこと、苦しいこと、つらいこと。
けど、今はそんなことは忘れよう。
隣には十三年前に出会った彼。
いつも近くにいた彼。
いつも見守ってくれた彼。
みんながあたしを祝福してくれている。
あたしは、幸福の絶頂のまま、思いっきり空高く花束を投げた!