海容の天(そら)
闇を湛えし月の影
柔らかな質感の星の瞬き
まどろみを誘う天に向かい
私は嘆く
誰にでも与えられる空の顔
雨が降り
晴れ渡り
風が吹き
嵐が訪れる
美しい夜明け
泣き出しそうな夕暮れ
温かで優しく触れてくれる温度
溢れる太陽の恵み
凍てつくほどの澄んだ色
そのどれを見ても
私の心に芽吹くものはない
ただ
この闇を湛える天だけが
私の感情を揺さぶり
生きていると思い知らせる
それが辛いのです
とても辛いのです
叫んでも嘆いても
笑ってみても
辛いのです
どうか私に
永の闇をください
その穏やかに輝く蜂蜜色が抱く
闇を私に与えてください
どうかもう許してください
私が天にいくことを