神絵師、配信に参加しました。
お久しぶりです。
ついに仕事を辞めましたのでゆっくり更新開始します。
ただ配信風景に悩んでエタってずっと投稿どうしようか迷っていたのは事実です。
お題箱やゲリラ配信の告知も終わってから一時間後。
ついに配信が始まってしまった…。
―― channel. きの。――—
「あーあー、てす」
唐突だけど配信が始まった。
「みなさんこんばんは。イラストレーターの『きの。』なのです」
やべぇ、いつもならコメント読めるのに自分のチャンネルじゃないからか、流れが速すぎて全く読めない。
>こん~
>雑談配信とは珍しい
>初見です
「あー、こんにちはこんにちはなのですー。あっ、初見さん初めましてー」
え、読めるの? しゅごい…。いやおぢさんだからとかじゃないのに、この差はなんだろう…。老化だろうか…?
「今日はタイトルにある通りなのですが、緊急コラボ企画? これ企画でよいのです?」
こっちに振るんじゃぁないよ。とりあえず頷いておこう。
「推しから肯定があったので企画で良いらしいのです」
>推し(同じブランド所属)
>推し(同じ空間にいる)
>推し(尊敬する師匠)
マイクプロレスみたいだが、これで良かったらしい。なにが良かったのか全くわからんけど。
「ということで改めて、『緊急コラボ企画! ただの突発雑談企画』~~!!! なのです」
どんどんぱふぱふー! みたいなSEが再生された。手元の機材でなにか動かしてできるのか…。なるほど全くわからん。ましろはこういうことしないしな…。
「とまぁタイトル読み上げはしたのですが、ボクは雑談したことないのでさっさとコラボするのです」
「雑だなぁ…」
「雑だねぇ」
さくらの話の振り方がかなり雑で思わず声がでたよ。同じくしてましろも声がでたようだけどそれだけはお前が言っていい奴じゃねぇだろ。
コメントが雑に盛り上がっているがまだ流れが読めない。はえーよ。
「えっと…じゃあ自己紹介をお願いするのです」
全員で目線を合わせる。
(自己紹介の順番ってあったんだ…)
(誰からやるー?)
(私さいごー)
(お前Vだろ!?)
(だって巻き込まれ? だからあまり接点ないと行きづらいのー)
(そうなるとこーちゃんじゃない?)
(俺かよ…何言えばいいの?)
(なんでもいいよー? 決まったことないし)
(こーちゃんが言いたいように言えばいいんじゃない?)
(なるほど…)
(康太なら名前と所属言えばいいんじゃない?)
「あの…配信なのでアイコンタクトで会話しないでほしいのです…」
>しれっとアイコンタクトできる間柄
>そもそも話すこと決めとけ定期
すまんさくら…。とりあえず俺から言うのは確定で、えっとマイクマイク…。
「あー、えっと、声聞こえてる?」
「大丈夫なのです! それではお願いするのですー」
「あい、しがないイラストレーターでサークル鍵っ子代表兼らくがきそふと専属絵師の『かや。』です。よろしくお願いしまーす」
「わー!」
「わー!」
「わー!」
「わー、って幼女豚さんおるやんけ……」
現場のガヤとチャットのガヤで盛り上がっている。現場で見られながらしゃべるのってちょっと恥ずかしい感じがするけど、それ以上に不思議な気持ちだ。
今幼女豚さんいたな…しかもメンバーじゃん。こいつ幼女なら誰でもいいんか?
「次はおれだね。漫画家兼鍵っ子の『村崎コウ』でーす。みなさん『ガメツイ刃』をよろしくお願いしまー」
自分じゃなくて作品紹介じゃん。まぁこいつらしいな。
「みなさまこんにちはこんばんはおはようございますおやすみなさい。かや。ぱぱから連絡きたと思ったらその1時間後にはコラボしていました、バーチャルユーチューバーのましまろです~。こんにちは~」
安定ののんでり挨拶でこれもこいつらしい挨拶、慣れたもんだな。
「コウ先生はこんにちはなのです~。ましろさんは初めましてなのです~」
そしてさくらからふたりに声を掛ける。身内だけとはいえ司会進行を任せられてもこなそうと頑張るさくら。
これは配信者らしいムーブ…こいつ成長してやがる…だと!?(なおまだ序盤)
「ええ初めまして。かやぱっぱの娘のましまろです。本日はお招きいただきましてありがとうございます」
時が止まった。
「え、お前誰だ?」
>かやぱっぱぁぁぁぁぁぁ!?
>認知されずwww
>それ父親が言っちゃいけないやつーwww
今コメントが見えたけど、俺も正解だと思うよ。でもましろが悪い。俺は悪くない。
「えーんひどいよぱぱぁー」
「残当だろうが」
「まあまあましろん。眠そうな顔で威嚇するからじゃないかな?」
「あ、これ威嚇しているのです?」
だいたいあってる。
「ち、ちがうのぱぱぁ…き、緊張とか緊張とか…あと、そう…たぶん緊張してるんだよ」
「びっくりするほどの情報量の少なさ。さすがのボクもびっくりなのです」
「せめて驚愕とか使おうな? どんぐりに背を合わせにいかないでよ、きの先生」
「まあわたしのほうが全部大きいですから」
「脳みその大きさは敗北宣言したほうが身のためだぞ? ん?」
このぽんこつはなんでこんなにも威張れているんだろうか。あといろいろ危ないからそれ以上胸を張るな…。
「で、これどういうきもちだと思う? コウ」
「初対面で緊張はしてるけどそれ以上に大好きなぱっぱを奪おうとする泥棒猫に対して警戒しているのと、娘の地位もあわせて奪われそうなのと構ってくれそうな時間を奪われそうで焦燥感に駆られているましろん」
「え、そうなのです?」
「ん、正解。レイブンク口ウに100万ポイント」
「そこはグリフィソドールではないのです?」
「コウはグリフィソドールじゃないのでNG」
>忖度しすぎでは?
>レイブンク口ウ贔屓しすぎwww
>コウ先生がレイブンク口ウなのはなんとなくわかる
>ましろが意外すぎる定期
レイブンク口ウ派の航が「パップパプだね!」とツッコミ入れるけど、パップルパフ派の孝宏がいないから不発なのはここだけの話。そして俺はグリフィソドール派でましろはズリザリン派。ましろが解釈違いすぎて本人含めて笑っていたが割愛。
なお配信でましろが「ズリザリンゥゥ!」と帽子に宣言されてた際にコメントでは「解釈違い、やり直し」というコメントが並びグリフィソドールがでるまで何時間もリセットマラソンを何度も繰り返していたが、これも割愛。
「まぁそういうことだよきの先生」
「えぇぇぇ…なのです…」
「いやーん、言わないでぇ(/ω\;)」
「あの…ましまろさん、棒読みなのです…」
「こ、これで勝ったと思わないでねぇ、あとまーちゃんでいいよ~」
「えっ、あっ、はいなのですまーちゃん」
「頑張れたのはここまでだったか」
「まぁらしいと言えばらしいんじゃない? いつも以上に頑張ってたのはその通りだけどね」
航の言う通りでいつも以上に自分から歩み寄れていたましろは頑張った方である。いつもならそこそこに距離を取って無難なコミュニケーションで終わらせようとするのにな…。
よう頑張ったって、あとでちゃんと褒めよう。うちの娘、頑張れて偉い。
「うちの娘、これでも頑張ったんですよ」
「えへん(‘ω’)」
「それならそれ用で頑張った顔してほしいのです。ずっと眠そうなジト目なのです」
何も……何も変わってないのである……!!
「それじゃあ顔合わせも終わったし、とりあえず全員で乾杯でもしようか」
「うぃー」
「あーい」
「はいなのですー」
「じゃあ全員エナドリ持ってー…」
プシュッ!!!
カシュ…
>プシュッ!
>プシュッ!
>ぷしゅ、これは、エナドリ…!
>ん? 一人音が違うような…。
>なんかやる気なさそうな缶だなぁ…
「それじゃ…コラボ開始ーっ!」
「「「かんぱーい!」」」
「ぁーぃ…」
そのあと普通に駄弁った。
>最初はなんだこりゃって思ったけど……
>ただののんびり雑談枠とは、李白の目を持っても見抜けなかった
>それいっかい眼ン玉変えた方がええで
>まさかきの先生の枠で雑談が聞けるとは
>本当に貴重な枠だったな
>しかも本人がツッコミ枠とは珍しい……
>これを期に雑談枠が増えるといいな!もっと声が聴きたい!
>せやな!
―― channel. きの。 fin.—
なおホグワーツはミリしらです。学校でハリポタの本を読んでいたくらいです。




