地球対高等数学宇宙人
朗はセブンイレブンの喫煙コーナーで、今日もタバコを吸っていた。灰皿スタンドが、何時もの位置より駐車場側に設置してあるコの字型の車止め、車止めは形が大きく腰掛けられるようになっている、に寄せられるように置かれている。みな、疲れているのだろうか、と朗は思った。セブンイレブンには既に「オズの魔法使い」のポスターは無く、気配から言ってもそういう雰囲気はない。
皇室の即位の式があった。少し、遅れて、台風19号の影響から延期されていたパレードがあった。パレードでは、出発の際に天皇陛下が車に乗り込む際、何かあったのだろう少し魔法を使われた。しかし、全体的に見て、パレードはつつがなく行われ、「祝儀」にふさわしい祭典だった。
皆疲れているのだろうか。そういう、つまり「魔の邪悪な気配」は表面上は消えている、というのが朗の実感なのであり、喫煙コーナーで、朗が感じているのは、消費税の増税で生活に疲れた疲労感である。案外、それも喫煙コーナー、御代志の灰皿スタンドをめぐる正しい姿なのかもしれない。
くたびれたありふれた日常が何を意味するのか、ひとつには厳しさを増しつつある社会の無気力、無関心、社会的弱者に対するそれらの悪意ある透明なバリアだろう。
これらをバリアを張っているのは悪意ある第三者であり、一つには地球を侵略しようとする地球にインターネットの蜘蛛の巣を通して、社会を「悪意ある停滞」の状態に持っていこうとしている球体状の宇宙人、高等数学宇宙人である。
本を読もう。とにかく、記憶に残る読書を。今や、デジタル界の雄、Macはすでに落ちた。株式という暗黒の魑魅魍魎とした世界とMacは手を結び、その理念的価値を零にしてしまった。戦いは不利である。数学に対するに数学を以て、では持たないことはもう事実が証明している。
国語を、最も、言葉に近い「小説」を読むことで、敵に打ち勝とう!たおやかな柔らかな文学の世界で、敵にダメージを与えて、自らの意識も少しずつ、アナログの宝の詰まったアナログの世界にチェンジしていこう。チェンジ、チェンジ、チェンジ。