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藤川菜乃花は喋れない 。  作者: 白咲 名誉
第二章 秋の紅葉と二人の悪い事
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第四話 【若者のすべて】

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第二章 : 第四話



  店を出た先で俊雄さんの自転車が置いてあった。かなり錆が目立っていて年季の入り具合がわかる。これを見た時に俺は閃いた。



それを実行したいが為にタイヤを触って空気が残っているか確認した。指を押し込むと弾む。



「よしっまだ使えるな」



隣に立っている藤川さんは唯一が突然自転車の点検を初めてしまい、目を細めて驚いた顔をしている。




「ちょっと待ってて、すぐ戻ってくるから!!」



俺はまた俊雄さんの所に向かう。



数分後「お待たせ」



 唯一は鍵の取っ手を人差し指に嵌めて回しながら藤川さんの元へ帰ってきた。彼女は先ほどと同じ位置で待ってくれていた。


学校の裏山の方を指差して



「へっへっへへ、これであっちまで行こうか」



唯一は俊雄さんから自転車の鍵を借りた。そして鍵穴に差し込むとガシャンと音がしてロックが外れた。



「あそこなら見晴らしもいいしきっと気持ちいよ」



 自転車のカゴにさっき買ったお菓子の袋を入れるとサドルに座った。藤川さんに「乗って」と荷台を叩く。少し迷っているように暗い表情をして、何かを決心したように荷台に、右向きで座った。



「出発進こー」



 俺は 2人分の体重が乗ったペダルを漕ぎ始める。負荷はあるが軽い。見た目以上に彼女の力の無さを体で理解する。


 女の子を乗せた2人乗りは綾瀬を乗せるのとは違って恐ろしさがあった。怪我をさせちゃいけない責任感が背中にのしかかる。それが矛盾しているが俺にとって心地よくあった。



 藤川さんは俺の裾を小さな手で掴む。振り下ろされないように必死に力を入れていた。その恐怖を振り払えるような背中でありたい。



俺の未来がそうあって欲しいと祈った。




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