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藤川菜乃花は喋れない 。  作者: 白咲 名誉
第一章 君の声が届く距離
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~プロローグ~ 【caluk】

挿絵(By みてみん)


最初は短いので気楽に読んでください。

~プロローグ~


 中学2年の冬休み明け初日、転校生の藤川菜乃花ふじかわなのはな()()()()()()()()()()()()()()()



 俺の住む地域では珍しい大雪の日だった。窓の外は真っ白で、視界が閉ざされていたのを覚えている。


 先生に自己紹介を促された彼女は、緊張からか拳を握りしめて震えていた。


 口を開くまでに5分はかかった。最初、クラスの視線が一斉に彼女に注がれる。


 だが、やがて何人かの生徒が飽き始めた。あくびをする者や、ソワソワと身体を揺らす者まで現れた。


 転校生の藤川菜乃花からは、どこか暗い印象があり、俺が特に用がなければ関わらないだろうと関心を向けられなくなった。


 彼女のことは、まるで存在しないかのように感じていた。


 友達だけは青ざめた顔で大粒の汗を流していた。俺はそれをストーブの暑さのせいだと勝手に思い込んだ。


 だが、後で聞いたところ、あれは冷や汗だったらしい。


 友達はすでにこの時点で、藤川菜乃花がなぜ転校してきたのか、その理由を悟っていたらしい。


だからこそ、恐れていたのだ。


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