放課後 お〇さまに会いたくて会いたくて
ただの放課後
「じゃーねー妹ちゃーん」
「またですの」
1日の日程が終わり、それぞれの放課後に移る。俺はと言えば今日は火曜日。漫研部は休みなので真っ直ぐに家に帰る。もちろん赤髪ツインテも一緒だ。
「早く歩くですの人間」
小さい体で早歩きをする赤髪ツインテ。とはいってもそれでやっと俺が普通に歩く速度と同じくらいだが。
「なんでそんなに急ぐんですか」
今は2人きり。自然と敬語になっている
赤髪ツインテは息切れを起こしながらもこう答えた。
「決まっているですの。お姉さまに会う為ですわ」
今1度確認しよう。俺は美月のパシリである。なぜパシリになったかというと、いつも通り学校から帰宅後、日課の仮眠をしたところ、なぜか美月のいる天界へと飛ばされていたのである。そして自分の意思で展開に行くことは出来ない。どうやって行くのかいまだに分からないからだ。よって行けるときは美月が呼んだときか偶然行けた時の2択となる。のだが
「おっ姉さまー」
俺と共に美月の空間へと来た赤髪ツインテが美月を見つけたとたん、飛びつこうと走っていった。その気配を感じ取ったのか、美月は瞬間移動で回避をする。目標を失った赤髪ツインテは顔面から地面に落ちる。
「あんまりですの」
悲しそうに美月を見つめる赤髪ツインテ。
「それはこちらのセリフだ。せっかく1人の時間を楽しんでいたというのに、どうやって来た」
「忘れたんですのお姉さま。わたくしの家柄を。場所さえわかればこの鍵でどこでも行けますわ」
そういって中学指定の赤ジャージ(上)の右ポケットから何かを取り出す。赤髪ツインテ。それは鍵だった。形状は美月の持っている鍵と全く同じ、鎖を通す穴が下に開いており、先っぽがエフ字になっているものだ。しかし色は違い、美月の金色に対し赤髪ツインテの鍵は真紅だ。
「まさか人型に入れても使えるとはな。不覚!」
本当に悔しそうな顔をする美月。こんな顔は初めて見た。
「さぁこれでいつでも来れますわ。さぁさぁ」
じりじりと美月に詰め寄る赤髪ツインテ。
「来るな。これ以上来たらここに来るのを禁止するぞ」
美月の決定的なひと言。そんなこと言われたって勝手に来ればいいのだが。
「うぅお姉さま意地悪ですわ」
ここは素直に従う赤髪ツインテ。とても意外だった。




