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One Piece
今朝からの止まない頭痛
耳に付いて離れないノイズ
人工的な 意味を成さない言葉の羅列
“思イ出シテ下サイ 君ノ本当ノ名前ヲ 君ノ本当ノ夢ヲ”
誰に向けられたメッセェジなのか
五秒ごとに繰り返される 幽かな電子音
きっとそれは・・・多分きっと
All my myself
砕けた貝殻がそれでも海を歌うように
取り残された千切れ雲が青空を翔けるように
失ったジグソーパズルの一片を探して
僕は旅に出よう
心のスケッチブック モノクロォムで描かれた風景たち
砂漠に打ち捨てられたアンモナイトの化石
右巻きの渦の階段を上がれば 天の梯子にも手が届く
遠く近く 何処までも遥か あの雲の麓まで
シベリヤの凍った大地の上 黒いレールは何処までも伸びる
地平線に沈む血を滴らせた太陽 盃に入れて飲み干そう
空を見上げて雲が流れていれば
羅針盤の針も未知に誘われる
夜の草原に佇むアカシヤの木
枝に引っ掛かった三日月 寝惚けたキリンがペロリと舐めた
きっとそれは・・・多分きっと
All my myself
失ったジグソーパズルの一片を探して
僕は旅に出る