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最後の審判
救世主は降臨された
病んだ世界を救う為に
〈メシア〉とは油を注ぐ者の意とか
錆びついたこの時代の潤滑油か
それとも火に油を注ぐ結果となるか
選ぶのは民
神の用意した二者択一を
未来を決めるのは浅はかなる人間
天は我々を見放さない
我々が天を見放したのだ
指針を示さない創造主という幻想は
前世紀の遺物のように風化するばかり
約束も教義も失われてしまった
人は文明を手にした瞬間
神を抹殺したのだ
人が殖み出したものといえば
科学という悪魔だけ
未来は確かか 明日はあるのか
その問いかけに応えるものはなく
道を示すものもない
何処に行くのか 行き着く先は
人が見るのは
次の時代か破滅かそれとも・・・
救世主は降臨された
人間が選び取った現実を具現化するために
"最後の晩餐の用意は整いましたか?"