お犬
「あっ見つけた。お姉様ぁ~」
俺、いきなり後ろから抱きしめられました。美少女にってか昔の俺にそっくりそのままなんですけどね
「あっお犬、来てたのか?」
俺は後ろを振り向きしゃがんでお犬ちゃんと視線を合わせ話をする
「姫、なんか呼びました?」
「おめぇじゃねぇよ、駄犬!うちのかわいいお犬ちゃんと同列だと勘違いすんな!!反応すんなボケッ殺すぞぉ!!!」
「シクシク」
「泣いてもかわいくねぇ~んだょ、あっちいってろ!・・・シッシ」
部屋の端っこに行った駄犬は、熊に頭を撫でられながら同情されていた
「でもお犬が岐阜に来るなんてどうした?尾張でなんかあったのか?」
お犬の頭を撫でながらお話しする。めっちゃ癒される
「う~んとね、信長お兄様が犬に会わせたい人がいるって言って、岐阜に来いっていったの!それだけじゃないよ。お姉様に会いたかったんだもの駄目だった?」
「駄目なわけないでしょ!ずぅ~とここにいてもいいぐらい!だから気にしちゃ駄目!」
天使だ天使がいる癒されるもう食べちゃいたい
気持ち悪いもん見てる様な目で人を見ないでくれるかなそこの駄犬と熊
「んっでも会わせたい人?誰かしら?」
俺が悩んでるとお犬ちゃんが答えを言う
「なんかすっごい偶然らしいんだけども、さっき会ったの!ながっ、ながまさ?っとか言ってた。すっごくかっこよくて素敵な人だった!」
その顔は恋する乙女じゃないか!ながっ?ながまさ?長政!浅井長政か!
信長まさか俺の代わりにお犬を使うきか!!!
「ちょっと待っててねぇ、お姉ちゃん兄様と話してくるから!」
「うっうん、まっまってる」
お犬は震えながら返事をしたその時に駄犬と熊は白目になり、泡を吹きながら気絶していた
「困ります!今は来客中でして誰も通すなとお館様が!特にお市様は入れるなと」
「こらっ菊、お姉ちゃんの言うことが聞けなくなったのかな?」
「もう名も幼名ではなく久太郎という名が御座いますれば、聞くも聞かぬもさようなことはございませ・・・ぬ・・・が・・・」
「兄様の様には出来ないけど、その下の菊にねじ込んでやろうか?」
「どうぞお通りください、お市様!」
菊を通過して大広間に向かうもう妨げるものはいない
「兄様なんか隠してない?」
若い男と和気藹々と話している信長に向かって声をかける
「げっ!!!市!まさかあの久太郎が通したのか!」
驚愕する信長、それを見て驚愕する若い男
「あんたが長政?」
鋭い視線を若い男に向ける俺
「あっはい!浅井新九郎長政と申します!」
姿勢を正し、軽く頭を下げながら名乗る長政、信長が好きそうな男だこと
「あんたが名乗ったなら、あたしも名乗らないとね。信長の妹市よ!今もどうなのか知らないけどあんたの婚約相手らしいけど返答次第では浅井潰してあげる」
俺は浅井長政に対して殺気を放ちながら喧嘩をふっかけた