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【イ軍編431】華麗なるバックハンドキャッチの嵐

　ガバガバディフェンスをキツキツに〆てやるッ！

　という球団方針の下、「球界の掃き溜め」イ軍は、大枚はたいて名守備コーチとして定評のある茂木を招聘。どんなに下手な選手でも最低限度には上達させた茂木の実績から、さしものイ軍守備陣も、これでいくらかはマシになるのではと内外から大いに期待されたものである。

　そして、茂木への期待値が最大まで上がり切ったキャンプ初日。集まったファンやマスゴミは信じられない光景を目にする事になった。「あくまで基本に忠実に」がモットーで、どんな選手にもまずは正面でゴロを捌かせる練習をさせる茂木なのだが、選手たちはまさかのバックハンドキャッチ連発。

「マジか！　初日からこんだけ上手くなっちゃたのか！？」

「茂木監督就任待ったなし」

　等々、盛り上がりまくるイ軍ファンであったが、練習開始５分後の段階で、既に茂木は頭を抱えていたのであった。

（こっちは緩いゴロ転がして正面で捕らせたいのに、全員肥満体過ぎて間に合わずにバックハンドになってやがんだよなあ…噂には聞いてたがイ軍のエア自主トレ酷過ぎィ！）