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【イ軍編421】持つべきものは大物顧客
「球界の掃き溜め」こと最弱イ軍に所属する、違法用具調達屋兼外野手のリバース。飛ぶバット、飛ぶボール、各種お薬など手広く扱っており、イ軍の勝利に大いに貢献(?)している選手であるが、遂に足がついてしまい、マジで逮捕5秒前との噂が球界を賑わせたものである。
「おいおい、早いとこ海外に高飛びした方がいいんじゃないか?」
「なっ、逃亡資金でお小遣いあげるから、俺の事は黙っといてくれな」
等と、自分との関わりが露見するのを恐れて全力でリバースを雲隠れさせようとするイ軍ナインであったが、本人は至って冷静なのであった。
「慌てる事はねえ。絶対大丈夫って分かってるからな」
一方その頃、某超大物OB達の秘密会合――。
「いやー、危ないところだった。警察の担当が俺のファンで助かったよ」
「リバース逮捕は、我々としては絶対に避けねばなりませんでしたからね。ひとまず安心しました」
「マスターズリーグの盛り上がりは、リバースの飛ぶバットと飛ぶボールに懸かってるからなあ。奴の違法用具とお薬が無いと、興行としての魅力半減だし、俺もホームラン打ちたいしな」




