【イ軍編414】敏腕代理人を拒まない契約社会の鑑球団
ペナントレース全日程が終了し、いよいよ契約更改の季節がやってきた。
そんな折、今年で5年連続99敗の大記録を成し遂げた最弱球団東京新宿イディオッツでは、「契約更改に代理人同席OK。むしろ連れて来い」という、球界では異例の宣言をブチ上げたものである。
例年、ロクな成績を残さないくせに年俸交渉ではゴネまくる曲者揃いのイ軍ナインが、口八丁の代理人まで連れて来たら一体どうなってしまうのか。イ軍上層部は何か弱みでも握られたのか、あるいはチームがあまりにも負け過ぎたストレスで、集団シャブ中と化してしまったのか。
様々な憶測が流れる中、イ軍上層部は代理人OK宣言の秒速大勝利を祝う打ち上げをカマしたのであった。
「ひとまず、ここまでは我々の予想通りの展開ですなあ」
「ええ、大部分の選手が代理人と接触している模様です。そして、ほぼ100%断られているようです」
「そりゃそうだ、普通に査定をすれば解雇でもおかしくない成績で年俸上げる交渉してくれやと言われても、腕のいい代理人ほど無茶振り&風評被害を嫌って受けるワケがないからな」
「社会の厳しさを叩き込まれたイ軍ナインが、これで少しはしおらしくなってくれるでしょう」




