【イ軍編413】ノムよ、これがベテラン再生工場だ
今年のストーブリーグは、稀に見えるFA移籍ラッシュが発生。ド軍の巧打者市井、エ軍の本塁打王岩島、そしてカ軍で投手三冠獲得歴のある万代――全員長らくパリーグ一筋のスーパースター――らが、何とセリーグ球団への移籍を決断したのであった。
この一報に、「セ界のサンドバッグ」こと最弱球団イ軍に所属する選手たちは、
「フッ、実力のパリーグだ何だと言っときながら、結局野球はセリーグって事よ」
「田舎者パリーガー、恐るるに足らず。いっちょシティボーイの俺らが揉んでやるか」
等と頼まれもしないのにマスゴミ相手に勘違いコメントを垂れ流したものであるが、移籍3人の真の狙いは、まさにそのイ軍との対戦にあったのである。以下、市井、岩島、万代のセリーグ移籍決定打ち上げ――。
「やっぱ大記録達成間近で引退ってのだけは避けたいのが人情ってもんよ」
「うむ、市井は2000本安打、俺(岩島)は500ホーマー、万代は200勝が掛かってるからな」
「ここ数年、怪我と不振で思うように数字が上がらなかったが、セリーグに行けばボーナスステージのイ軍戦がある。記録達成が一気に近づいたってもんだぜ」




