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【城戸編⑩】城戸写真集、教材になる

　一体何を勘違いすればこんな物を作ってしまうのか、「帳尻の鬼」ことイ軍城戸の写真集が発売されてしまったのであった。

　公称身長183㎝、体重99㎏ながらも、110㎏はゆうに超えていよう肥満体である。加えて、常に自分に悪酔い中のうっとりしたキモい表情と、落ち武者風の茶髪ロンゲである。この産廃…いや素材を一体どう処理すりゃあ目が腐らずに済むというのか…。

　という大方の予想に反して、

「そこまで酷くもない」

　とは、特攻隊として冗談で購入した連中の言。

　シャワーや着替え等のサービスショット藁がふんだんに盛り込まれながらも、カメラマンの腕が余程いいのか、意外に城戸が見苦しくないというのである。

　かように中途半端な内容であったので、ネタ目的での購入も伸びず、城戸写真集は炎上商法的な意味では完全な不発に終わったのであった。

「あの城戸をここまで処理し尽くすとは、この写真集のＣＧ技術は素晴らしい。よく見て、匠の技を勉強するように」

　一方、コンピューター系の専門学校では、ＣＧ作品集として指定教材になった。