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【城戸編218】ビール会社を救う超大物打者
「球界の掃き溜め」こと最弱イ軍の屋台骨を一身に破壊…いや、ある意味背負っている「40億の不良債権」「世界の併殺魔」4番城戸。そんな城戸に対して、ここ数年、大手ビール会社から大量にお中元やお歳暮の類が贈られていたものである。
「フッ、俺クラスの大物になると、国民的産業のビール会社が放っておかないか。しかしCMオハーだけはさっぱり来ないのが謎だよなあ。まっ、仮にオハーとなると、俺と直接面談して超緊張しちゃうだろうから、気持ちは分かるんだけどな」
などと満開のお花畑脳の城戸であったが、当然真相はそんなものではなかったのである。以下、城戸に贈答品を送りつけた某ビール会社――。
「いやー、我々に取っちゃ本当に城戸様々ですね」
「うむ、城戸が勝負所で劇的な凡退やエラーをやらかす度に、球場で対戦チームファンにビールが爆売れするという結果がはっきり出てるからな」
「併せてイ軍ファンも自棄酒に走ってくれますからね。ドル箱イ軍戦を維持する為に、城戸には気持ちよくプレーしてもらわねばなりません」




