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お笑い野球イディオッツ!  作者: 山岡4郎
おいでよ最弱の闇
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【イ軍編348】101匹スカウトちゃん大行進

「セ界の貯金箱」こと最弱イ軍がスカウトを大量増員したらしいという怪情報が、球界を駆け巡った。

 折しも、某地方球場での高校野球地区予選。古株のイ軍スカウトを筆頭に、イ軍キャップを被った20代から40代までの男連中が数十人、外野スタンドに乗り込んだものである。いくらおめめ節穴揃いのイ軍スカウトと言えども、これだけ数がいれば、まともな選手を発掘出来る奴が何人か出てくるのではないか。選手との距離が遠い外野に陣取るというのが不可解ではあるが、手元のメモか何かに熱心に手を動かす軍団を眺め、他球団スカウトは一応警戒を強めるのであった。


 一方その頃、イ軍スカウト軍団では、古株スカウトがアゲられていた。

「いやー、球場を会場にするのは盲点でした。さすが本職の人は違いますね」

「だろ? 予選の段階じゃ場所が広い割に人はいないし、意外に快適なんだよこれが。一人でも本物がいて他の奴らはチームのキャップ被ってりゃ、周りが勝手に関係者と勘違いすんだよな」

 そう、イ軍スカウト大増員の噂は全て誤解。実際は球界では全くの無名ながらモンハン会では超有名人(というか廃人)なイ軍スカウトが開催した、単なる大規模オフ会だったのであった。

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