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お笑い野球イディオッツ!  作者: 山岡4郎
おいでよ最弱の闇
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占いシート

 イ軍お得意のパクリ企画。

 本拠地球場のいくつかのボックス席を占いシートと銘打って、選手との相性やらを占う事が出来るという、ヤングナオン狙い打ちの試みである。

 イケメン選手が相原しかないため、相性どうこうというのはほとんど無かったのだが、新宿界隈の著名な占い師を顔見せで起用できた事もあって、それなりに客は入ったのであった。――占いに夢中で、客が試合を全く見ていなかったのは、御愛嬌というものであろう。


 そんな中、イ軍大敗試合での占いボックスシート。

 客がつかず、瞼に目を描いて居眠りしていたおばはん占い師の元に、一人の中年男性が現れたものである。

「人生について占って欲しいんだけど」

 何故か息が上がっている男は、シートにどっかと座ると、ぶっきら棒に声を掛けて来た。

 面倒臭えなあ…と、睡眠を邪魔されてあまり気分の良くない占い師であったが、渋々水晶球を撫で擦り始める。…しかしこの男、どこかで見たような顔な気が…。

 そして…

「うわぁ~~~~…………。お兄さん、苦労してますねえ。叩かれて叩かれて、ここまで生きてきたんですね。辛かったでしょう。でもこれからも…いや、これからは運が開けますよ。お兄さん、頑張ってますからね」

 実際の結果は悲惨極まりないものだったのだが、絡まれるのも面倒なのでテキトーにお茶を濁す占い師であった。

「ふーん……。いよいよ俺にも運が廻ってくるわけか。まあそれはいいや、あとさあ、どうやったらイディオッツが勝てるようになるか、占ってくれねえかな」

 知らねえよそんなもん、どうやったって勝てねえよ。

 多少野球に詳しい占い師は素直にそう思ったのでるが、ズバリ言って揉めても面倒なので、例によってテキトーを並べ立てたのであった。

「えーとね、まず長森は2番に置いた方がいいわね、で、一番打てないと思われてるけど草加部は4番に置くと打ちまくるわ。それから…」


 翌日の試合。

 イディオッツのオーダーを眺めて占い師は仰天した。

 何と、昨日、男にアドバイスしたテキトーな並びそのままになっているのである。

 一体何が起こったのか…と思ったところで、占い師の脳内で全てが合致した。

 昨日現れた男は、イディオッツ監督の不二村だったのである。スポーツニュースで見たが、昨日の試合で退場を喰らっていたはずで、おそらくその足で占いに来たのであろう。

(これで負けたらスゲー猛抗議されそうで嫌やわあ)

 何をどうやったところでイディオッツが勝てるワケでもないのだが、無用なトラブルを避ける為、ここに占い師として来るのは今日まで、と、心に決める占い師であった。


 ここから奇跡のオカルト的30連勝が始まるとは、誰も予想出来なかった。

 そして実際、そうならなかった…。

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