852/5138
【チョ・マテヨ編21】調子に乗った敵ファンを黙らせる北の大投手
東のイ軍ファンと並んで、球界で最悪クラスに野次が酷いと定評のある西のサ軍ファン(※ただしイ軍ファンのヤジは主に自軍選手に対してだが)。本日のサ軍本拠地球場でのイ軍戦でも、激しいヤジとブーイングが繰り広げられているのであった。
そんな状況で、屋外ブルペンに「北のエース」ことイ軍の北朝鮮系ベネズエラ人チョ・マテヨが登場。ヤジとブーイングに対する動揺を必死こいて抑えながら、投球練習を始めたのであった。
だがしかし、である。これまでブルペンで練習した投手には散々浴びせられていた罵声が、マテヨに対してはピタリと止んだのだ。
(フッ、サ軍ファンもなかなか目が肥えてるじゃないの。真の名投手はリスペクトするってこったな)
等と意味不明の勘違いをカマしながら、マテヨはドヤ顔でサ軍ファンに頷いてみせたのであった。
「屋外ブルペンだと、マテヨだけは煽れないんだよなあ」
「動揺して魔球テポドン(※どこに行くかわからない)を投げられた日には、観客席の俺らが危ないからな」




