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【イ軍編327】全力走不可避! 対イ軍ガバガバ内野陣
行く先々で選手の意識を改革し、短期的にではあるがチームを確実に強くする智将、八田が今季からサ軍監督に就任。「力には出し時がある」と説き、凡退時の全力疾走を戒める等徹底して無駄を避け、ここぞの場面で死力を尽くせという独自の哲学の下、サ軍は確実に強化されていったのである。
そんな新生サ軍が、「セ界のサンドバッグ」最弱イ軍と初対戦。初回、サ軍の先頭打者木崎が7球粘ったものの一塁ゴロで凡退。監督八田の教えを忠実に守り、全力疾走はせずに途中でくるりと方向を変えベンチに戻ったものである。
だがしかし、この木崎のプレーに八田は大激怒。唖然とする選手たちに、懇々と説明をするのであった。
「俺は確かに全力疾走して無駄な体力は使うなと指導したが、今日は状況が違う。イ軍の野手を見てみろよ。エア自主トレ&手抜きキャンプで相撲取りみたいになってるだろ。リトルリーグ以下のイ軍相手の時は、凡打だろうがガンガン走ってプレッシャーを掛けていくんだ。そうすりゃあ奴ら、エラーをエラーに見せない技術で、お前らに内野安打をプレゼントしてくれるってもんよ」




