【イ軍編325】100年早いオールスター
「セ界の白星配給所」こと最弱イ軍から、今年は一体誰がオールスターに選ばれるのか。
例年であればエース相原が監督推薦で選ばれる場面だが、今年はオールスター2週間前から負傷欠場しており、選びようがない状態。他に目立った活躍をしている者といえば、5年目のリリーフ投手である桜庭ぐらいしかおらず、消去法で桜庭しかいないという流れになりつつあるのであった。
だがしかし、この流れに待ったを掛ける者達がいた。当の桜庭が所属するイ軍球団上層部である。
曰く、
「桜庭は確かに前半戦で活躍したが、一軍は実質一年目。まだ早過ぎる」
「ここでオールスターに選ばれるのは本人の為にもよくない。重みに耐えられず、潰れてしまう」
等ともっともらしい事を並べ立て、必死に桜庭オールスター出場阻止運動を展開するのであった。
「いやー、ウチに久々に出てきたまともなリリーフですからね。まだこれからなのに、オールスターなんか絶対出せないですよ」
「うむ。変に他球団の選手と交流して、ウチ(イ軍)の環境と給料がいかにヤバいかバレちまったら、トレード直訴不可避でとんでもなく揉めそうだからな」




