【イ軍編250】強風時は絶対に試合をしてはいけない球団
時は交流戦、パリーグのア軍対セリーグ最弱のイ軍戦。
強風に定評のあるア軍本拠地での一戦、本日もほどほどに強い風が流れていたのであるが、試合は問題なく開催できるレベル――――と思われたが、早々に試合中止が宣告されたのであった。
滅多に来ないパリーグ球場に、半分旅行気分で乗り込んだイ軍ナインもこれには拍子抜け、
「おいおい、ア軍が俺らにビビり過ぎてんよー」
「ベストな天候じゃないと試合出来ないとか、上手く逃げやがったな」
等と、どこまでも自分に都合のいい勘違いをカマしまくるのであった。
一方その頃、試合中止を決定したア軍球団上層部――。
「ドル箱イ軍戦(※イ軍が弱過ぎて絶対勝てるから客が安心して観戦出来るから)を中止するのは痛いが、それ以上にリスクがデカ過ぎるからなあ」
「ええ、最新鋭の守備指標システムで試算したところ、本日の強風状況で試合をした場合、イ軍のザル守備だと飛球を98%ポロリ、風を言い訳にゴロ処理もサボると想定され87%の確率で打球が生きると出ています。結果、試合が永久に終わらない危険性が80%以上と非常に高い状況になっています」




