【イ軍編211】二刀流、ダメ絶対。
エア自主トレ&手抜きキャンプで打線が壊滅状態な事から、投手の相原、神崎をそれぞれ3、5番で野手起用するという仰天采配を見せたイ軍監督不二村。
その試合こそ相原がタイムリー、神崎が犠飛を放って一定の成果を見せたものの(※ただし先発マテヨが大炎上して2-15で敗戦)、「あまりにも邪道過ぎる」「本業の投球の方に悪影響が出る」といった非難が各方面から殺到。相原、神崎を本格的に投打二刀流で起用するつもりだった不二村も、さすがに断念せざるを得ない状況に追い込まれてしまったのであった。
一方その頃、イ軍2軍寮の某野手部屋――。
「フーッ、危なかった。マネージャーに聞いたんだが、不二村の野郎、『外野がうるせえから二刀流はもうやらない』って言ってたらしいぜ」
「全力でネットを煽りまくった甲斐があったな。全く、投手を野手で使うなんて正気の沙汰じゃねえぜ。俺らの生活権を奪うような真似をすんじゃねえってんだ」
そう、全ては出場機会減を恐れた2軍選手の策謀だったのである。
こうして一安心した彼奴らがますます練習をしなくなり、2軍の状態は更に悪化したのであるが、それはまた別の話である…。




